【初めてのことが多いほど脳は発達する】
やる気に乏しい人は、脳へのインプットが少ないため、なかなか脳内のネットワークが育ちません。
しかし、だからといってもう一生このままということもありません。
小学生でもできる簡単なトレーニングや生活習慣の改善で、あなたが10歳だろうと、30歳だろうと、50歳だろうと、やる気に満ちた自分に変わっていくことは可能です。
たとえば運動嫌いな人でも、脳の仕組みを意識することで、身体を動かすことへの抵抗は減っていくのです。
そもそも脳は未熟なほど発達しやすいです。
初出勤でも、初ひとり旅でも、初恋でも、初めてのことが多いほど、ちょっとしたことをワクワクドキドキ、新鮮に感じるでしょう。
初めての経験は、脳のなかでパターン化されていないので、処理にたくさんのエネルギーを使います。
そういう非効率さが脳を大きく発達させるのです。
【パターソ化した行動は「脳の自動化」の結果】
ただし、大人になると初めての経験に出会う機会は減っていきます。
それに、それまでの経験で身についた知見で十分対応できるので、毎日パターン化した生活でも困らないのです。
パターン化した行動は、「脳の自動化」を引き起こし、そのせいで新しい経験へのモチペーションとなる「欲求」がなくなってきます。
自動化というのは、パターン化した行動に対して、脳が合理的に働くための最短ルートをつくってしまうことです。
たとえば、私たちは子どものころに箸の持ち方や使い方を練習します。
最初はうまく食べ物をつかむことができませんが、毎日使っていると無忍識でも箸を使えるようになります。
これが脳の自動化です。
行動の仕組みが脳で自動化され、ルーチン化が進むと、最小のエネルギーで効率的にできるようになっていくのです。
【放っておくと脳はどんどん効率化されていく】
つまり、整理すると、脳には次のふたつの特徴があるということです。
・成長するために新しい刺激や経験をほしがる。
・パターン化した行動は効率化する。
このふたつは相反するわけではありませんが、新しい刺激や経験は自分が行動しないと得られないのに対し、パターン化した行動は放っておいても勝手に効率化されていくので、後者のほうが年を重ねるごとに人との差を生み出し、影響力は強いと言えます。
そして、生活のほとんどが脳で自動化されてしまうと、なんだってルーチン化するほうがラクなわけですから、脳慣れした毎日が「新しいインプットがほしい」という脳で生み出される欲求を覆い隠していきます。
つまり、放置すれば、次第に新しいことにチャレンジしない脳になっていくのです。
↓ 参考書籍
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