「脳の経験値」が増えると行動力がアップする

心理・思考・時間


【脳細胞同士のネットワークとは?】

では、ちょっと退屈かもしれませんが、前提となる脳の仕組みについて、簡単にお話していきます。


「活動的で生き生きしている人」と「やる気がなくダラダラしている人」はMRI(磁気共鳴画像法)という医療機器を使うとすぐにわかります。


私(著者)はこれまで、この機器を使って1万人以上の老若男女の脳を見てきたのですが、やる気が出ない人は、神経細胞同士の連絡線維(ネットワーク)の「枝振り」がとても貧弱です。


「神経細胞の連絡線維って何?そんなものあるの?」と思った方、もちろんこの連絡線維は実在し、その枝振りはMRIにハッキリと写ります。


脳は部分ごとに異なる機能を担っていて「目からの情報を受け取る部分(視覚系脳番地)」、「足を動かす部分(運動系脳番地)」、「ものごとを考える部分(思考系脳番地)」のように、細かく分かれています。


それぞれの脳番地には、たくさんの神経細胞があります。


私たちが何か経験すると、あっちの神経細胞とこっちの神経細胞が情報をやりとりして、情報の連絡線維(ネットワーク)が増えていきます。


そうすると、あっちの脳番地とこっちの脳番地の連動が強まって、よりスムーズに働くようになります。


たとえば、「足を動かす運動系脳番地」と「考えるための思考系脳番地」強化されると、行動のスピードが格段に上がります。



【行動パターンや欲求が今の自分をつくっている】


この連絡線維は、脳のそれぞれの部分の経験値が高いほど部分間の情報の行き来が多くなり、逆に経験値の低い部分が多いほど情報が行き来しにくくなります。


そして、情報の行き来が多いほど、太く大きく発達します。


この枝振りの発達度によって、その人の性格、行動力、打たれ強さ、コミュニケーション能力、ひらめきやすさなど、あらゆることに影響が及びます。


脳の経験値が高いというのは、脳をそれだけ多く使っているということです。


そうすると年齢を重ねるほど有利な気もしますが、残念なことに、脳は時間とともに勝手に成長していくわけではありません。


自分自身の行動パターンや欲求によって、脳のなかでよく使う脳番地と使わないが多くなり、脳番地が生まれてきます。


もともとの遺伝による差も一部存在しますが、基本的によく使う脳番地は発達がよく、あまり使わない脳番地は発達が未熟です。


活動的な人は全体的にこの枝振りがよく育っていて、やる気が出ない人は全体的に未発達な脳番地が多くなります。


全体的に未発達ということは、個性らしい個性が育っていないとも言えます。


しかし、この未発達な脳番地を伸ばしていくことて誰でもエネルギッシュな人になれるのです。


↓ 参考書籍

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