女性には、男性と違い、苦手な行動があります。
仲間で喜び合うことです。
と言うと、「女の子たちは、女同士でよく遊んでいる。旅行も一緒に行くし、グループをつくって、ずっと仲よくいるものだ」と言われる。
それはその通りだが、よく見ればわかるように、女性同士の仲間は範囲が狭いのだ。
男性のようにどんどん増えたり、または、減ってもまた違う友逹ができたり、そういう波がないのである。
ずっと、学生時代の友達と一緒にいる場合が多いようです。
会社に入っても、最初に入社した時に仲よくなったOLとずっとつき合い続ける。
特定の友達以外は年賀状だけで、退社するまで三人くらいのグループで固まっている。
会社の経営状態まで気にし、社員の仕事ぶりをチェックし、自分のいる部署の活性化を真剣に考える女性はあまりいない。
もちろん、そういう女性もたまにはいるが、一般論として読んでもらいたい。
仕事が成功した時に、女性同士で、飲みに行って、「かんぱーい」なんて話は、おバカなテレビドラマの中でしかない。
ましてや、女性の方から男性たちを誘って、飲みに行くシチュエーションはほとんどない。
だが、男同士は違う。
まともな男には同胞意識があり、例えば、一匹狼のように行動している男でも、周りを無視して生きているわけではないし、周りからも無視されていない。
女性の場合は、単独行動は完全に孤立してしまう。
これは、女性がダメで、男性が偉いという単純な話ではない。
女性は、子供を守る本能があり、敵をつくらないように極力、少人数で内に力を向けるのである。
妊娠→出産→家庭円満のためには、敵をつくらないこと。
そのためには必要最小限の友達だけで十分なのだ。
男性は、沢山の群れと一緒に、社会をつくる本能に溢れている。
そのため、敵をつくってしまい、裏切られたり、金のトラブルがあったりするが、女性から見て、ひどいトラプルも、男性にしてみれば、「大した話ではない」ということも多く、女と男の本能は両極端です。
その違いを無視して、仕事の問題を説くことは私にはできない。
しかし、時代は、男女を同じ人間にしようと躍起になって、中性的な性格や行動が褒められるようになってきました。
著者はまだ若いが、こんな時代についていけず、その結果、古いタイプの男と言われる。
男性社員が仕事を成功させて、喜んでいる時に、「よかったですね。今日は私が奢ります。飲みに行きましょう」と言う女は滅多にいない。
いるとすれば、ただ、飲むのが好きなタイプだけではないでしょうか。
お酒が好きで、何かしら理由をつけて、飲みに行きたがる女性は多い。
そんな女性なら、近くの男性社員が仕事で上手くいった時に、「飲みに行きましょう」と誘うだろう。
だが、男性の方も、その女性が酒好きだとわかっているので、あまり感動しないと思います。
一方、普段は飲みに行かないのに、好きでもない男性社員と一緒に、仕事の成功を祝って飲みに誘う女性がいるのだろうか。
好きなら誘うだろうが、同じ部署にいるだけで、なんの感情もない男性を飲みには誘わないものです。
せいぜい帰り際に「よかったね」と声をかけるくらいである。
だが、それくらいでいいのだ。
誰かが、仕事で成功した時には、笑顔で言っておくのだ。
女性向けの本を読んでいると、男性が本能的にするようなことを女性にも勧めていて、それを今や、「偉いこと」「気がきくこと」と説いているのを見かける。
今や、そういう本の方が圧倒的に多く、売れているから、著者が、「そんなことは女はしなくていい」と言うと、話にならないかもしれない。
本書は、『気がきく女性』というタイトルがついている。
気配りはもちろん大切だし、神経をつかう女性には、大雑把な女性よりも魅力がある。
だが、疲れることや嫌なことまでしなくていいと著者は言いたいそうです。
↓ 参考書籍
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