お手軽に覚醒作用を倍増させるカフェインの摂り方

健康 ・睡眠・美容


【研究の結果、やっぱりカフェインが最強でした】

より手軽なテクニックとして、カフェインの取り方をご紹介致します。

世に「脳に効く」と宣伝されるサプリは多いものの、現実にはカフェインほど効果が立証された成分はありません。

たとえば、合法的に集中力を上げられる「スマートドラッグ」として流行したピラセタムには思い込み程度の効果しか認められていませんし、日本で人気が高いイチョウ葉エキスも軽度の認知症を除いては意味がなく、一般人が集中カアップのために飲むメリットはゼロです。

カフェインだけは違います。

そのメリットは複数の研究で確認されており、科学界におけるコンセンスは次のようなものです。

・150ー200mgのカフェインを飲むと約30分で疲労感がやわらぎ、注意力の持続時間が向上。

・カフェインの集中カアップ効果は、ベースラインから5%前後だと思われる。

細かい数値に違いはあれど、基本的には缶コーヒー1本分のカフェインを飲むだけでも集中力は上がるようです。

5%前後の集中カアップと聞くと大したことがなさそうですが、そんなことはありません。

39人のチェスプレイヤーを対象に行われたドイツの研究でぱ、200mg のカフェインを飲んだプレイヤーは一様に集中力が上がり、プラセボ群より勝率が68%もアップしました。

この改善レベルを現実の試合に当てはめると、チェスの世界ランクが5000位から3000位に上がるのに匹敵します。

ほんの数パーセソトの違いでも、現実的なリターンは計り知れません。

【5原則に従って飲み方を変えるだけで覚醒作用は最大化する!】

もっとも、カフェインは脳への作用が強いだけに、取り扱いには注意が必要になります。

あまりに身近な物質のせいで油断しがちですが、使い方を間違えれば効果が半滅してしまいますし、逆に副作用に見舞われるケースも少なくありません。

カフェインを使うときは、以下のポイントに注意してください。

①一度に缶コーヒー2本(カフェイン400 mg)以上を飲まない。

大半の研究では、カフェインのメリットは300mgを超えたあたりから薄れ、400mg以上で副作用が出ています。

具体的には不安感や焦燥感の増加、頭痛、短期記憶の低下などです。

カフェインの感受性は個人差も大きいので一般化は難しいものの、1回で2本以上の缶コーヒーを飲むのは推奨できません。

②コーヒーにはミルクかクリームを入れる。

生まれつきカフェインに弱く、少しのコーヒーでもドキドキしてしまう・・・。

そんな人は、コーヒーにミルクやクリームを入れるのも手です。

脂肪分にはカフェインの吸収を穏やかにする働きがあり、マイルドに脳を覚醒させてくれます。

脂肪分と一緒に飲めばなんでもいいので、他にもヨーグルトやチーズとブラックコーヒーを合わせてもいいでしょう。

③起床から90分はカフェインを飲まない。

起き抜けにコーヒーで目を覚ます人は多いでしょうが、これは集中カアップの視点からすれば良くない行為です。

というのも、人間の体は午前6時ごろからコルチゾールという覚醒系のホルモンが分泌され、少しずつ目が覚めるようにできています。

それなのに、起きてすぐカフェインを飲むと、コルチゾールの覚醒作用が合わさって脳への刺激が強くなりすぎ、心拍数の上昇、焦燥感、頭痛のリスクの増加といった副作用が出やすくなります。

通常、コルチゾールは起床から90分で減り始めるので、コーヒーを飲むならそれ以降のタイミングがベター。

コルチゾールの覚醒を邪魔せずに、カフェインのメリットを活かすことができます。

④アメリカ陸軍開発のスケジューリングサービス「2BーAlert」を使う。

カフェインの使用でもっとも悩ましいのは、摂取量とタイミングです。

第一に、カフェインを必要以上にとり過ぎると、少しずつ脳に耐性がついて効き目が弱くなります。

エナジードリンクを飲み続けたせいで効果が薄れてしまい、覚醒作用を取り戻すべくさらに消費量が増えていくのは、カフェインの愛好者によく見かけるパターンです。

タイミングも非常に重要で、なにも考えずに適当な間隔でコーヒーを飲むと、やはりカフェインのメリットは薄れます。

血中濃度が最大の状態でさらにカフェインを追加しても、体が成分を処理しきれないからです。

覚醒作用を最大に引き出すには、カフェインの半減期を理解しつつ適度な量を継ぎ足していく必要があります。

そこで使えるのが、「2BーAlert」です。

これはアメリカ陸軍の研究機関が提供するWEBサービスで、1回のカフェイン摂取量を限界まで減らし、その覚醒効果を最大まで引き出すために開発されました。

カフェインに関する先行研究を調べあげ、覚醒作用を最大化するためのアルゴリズムにまとめあげたものです。

その正当性を確かめる実験も行われており、「2BーAlert」を使った被験者は10~64%の範囲で集中力が上がり、さらにカフェインの使用量が65%も減ったというから驚きです。

「2BーAlert」は、メールアドレスさえ登録すれば誰でも利用できます。

サイトにアクセスしたら、画面右側の「スリープスケジュール」に、前夜の就寝時間と起床時間を入力してください。

すると、画面下の「スケジュール」欄に、カフェインを飲むべき時間帯と分量が表示されます。

このアルゴリズムでは、個人の睡眠負債の量をベースに最適なカフェイン量を判断しているわけです。

いままで考えなしにコーヒーを飲んできた人は、「2BーAlert」で最適なカフェインのとり方を割りですのもありです。

いままでよりカフェインの覚醒作用を活かせるようになるはずです。

⑤緑茶に含まれるリラックス成分「テアニン」と一緒に飲む。

テアニンは、緑茶などにふくまれるアミノ酸の一種です。

昔からリラックス作用が高いことで有名な成分で、50~200mgを服用すると40分ほどアルファ波が増え、気持ちが落ち着きます。

実は近年、このテアニンとカフェインの組み合わせが集中力に効く可能性が浮かび上がってきました。

ペラデ二ヤ大学による実験で、テアニンとカフェインを同時に服用しカフェインだけを飲んだグループよりも4%ほど集中力が上がったのです。

この現象は、テアニンが持つリラックス作用が原因だと考えられています。

テアニンのおかげでカフェインの副作用が無効化され、うまく覚醒感だけが残ったのでしょう。

小規模な実験につき追試は必要ですが、集中力をブーストさせたければ試す価値はあります。

実験で使われた成分量は、カフェイン200mg、テアニン160mgです。

これら2つの成分は緑茶にも含まれていますが、実験と同じ効果を出そうと思ったら、だいたい6~10カップ分を一気に飲まなければならない計算です。

不可能ではないものの、市販のお茶で集中力アップを狙うのは難しいかもしれません。

そのため、実験を再現したいときはサプリメントの利用がおすすめです。

カフェインとテアニンのどちらもカプセルタイプの商品が市販されていますので、ネットで検索してみてください。

↓ カフェインサプリ

↓ テアニンサプリ

↓ 参考書籍

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