美肌メンテナンス ー 保湿

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【保湿の達人になる】

「保湿剤」の重要性については、あらためて強調するまでもありません。

どの美容情報でも扱われるテーマですし、いまの定期的に新たな保湿成分が発表されては、その効果を競い合っています。

しかし、実際のところは、正しい保湿のために新しい成分を使う必要はありません。

保湿についてはすでに皮膚科学の世界でコンセンサスが確立しており、まず大きな結論が

「面倒なことを考えたくなければワセリンを選ぶべし」です。

お風呂からでて5分以内に少量のワセリン(大豆1個分ぐらいの量)を顔全体に塗れば、多くの人は問題ありません。

そもそも保湿剤によって肌の状態が改善するのは、表面から浸透させた水分を油脂が閉じ込め、皮膚の乾くスピードが遅くなるからです。

ほとんどのスキンケア商品が持つメリットは大半が保湿剤のおかけでしょう。

要するに、肌をゆっくり乾かす能力があれば保湿に使う成分は何でも問題ありません。

「ワセリン」は安価でアレルギー反応が起きにくく、香料や保存料を含まないのが魅力です。

人によっては肌に合わないケースもあるため、ワセリンを使ったほうがいらぬトラブルに悩まずにすみます。

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どちらもネットや薬局で購入でき、不純物を限界まで取り除いた優良商品です。

佐藤さん
佐藤さん

ワセリンは私も使用していますが、少量を意識しないと顔が「テカテカ」「ペタペタ」してしまい、寝ずらい事が多々ありました。気をつけてください。

【肌質によって保湿剤を替える】

ですが、ワセリンも万能ではありません。

例えば「ニキビ肌」の場合は、毛穴をふさいでアクネ菌を増やすかもしれませんし、ドライスキンに使えば十分な水分がないまま皮膚をふさぐだけになりますし、脂性の肌に塗ると脂ぎった外観になります。

そんなときは肌質によって保湿剤を替えるべきです。

あなたにとってのベストな保湿剤を選ぶために、前提として保湿剤が持つ基本の性質が大きく3つあります。

給水:上皮細胞に水分を補給して、肌にみずみずしさを与える機能。

密閉:肌を完全に覆って、水分の蒸発を遅らせる機能。

軟化:硬くなった肌を柔らかくして乾燥を改善し、皮膚のバリア機能を高める機能。

ひとくちに保湿剤といっても複数の機能があり、肌質によって使い分けるとスキンケアの効果はさらに高まります。

【ドライスキンの場合】

ドライスキンの人は、皮膚のひび割れ、赤い湿疹、古い皮の剥離などに悩まされがちです。

生まれつき皮脂が少ないタイプなので、ドライスキンの人は「軟化」機能を重視して欲しいです。

セラミドや植物オイルには割れた肌をスムーズにする働きがありますので、まずは軟化系の成分で肌をスムーズにしておき、その上から密閉系でふさぐといいでしょう。

ちなみに、ドライスキンは加齢によっても進むため、歳を取るほど軟化と密閉の機能が大事になってきます。

・ドライスキンを防ぐ3要素

※水分

健康な角質層は10〜20%の水分を含んでいますが、10%を割ると皮膚がカサカサしたドライスキン状態になります。

みずみずしい健康なお肌を保つには、できるだけ乾燥や刺激をさけ、角質層の水分を逃さないようにするスキンケアが必要です。

※脂分

皮脂腺から分泌される皮脂は、皮膚の表面にオイルバリアをつくって水分の蒸発を防いでいます。ドライスキンを防ぐには、この皮膚の脂分を取り除きすぎないようにすることが大切です。

日常の生活の中では石けんや洗剤によって皮脂が失われますので、脂性のクリームなどで脂分を補うことも欠かせないスキンケアといえます。

※NMF(天然保湿因子)

角質層の中にはNMFと呼ばれる保湿因子が存在し、この成分が水分を保持して皮膚のうるおいを保っています。

ドライスキンの状態では、このNMFの量も少なくなっています。NMFはスキンケアクリーム等にも配合されていますが、代表的なもので尿素を配合した保湿剤があります。

・正しいスキンケア

※肌を清潔に保つ

新陳代謝によって、皮膚の表面には古い角質や皮脂などが蓄積されていきます。

また、外部からのほこりや化粧品なども、皮膚に日々付着しています。

こうした汚れをとり除くことは、皮膚の健全な生理機能を保つうえでの第一歩。

肌を清潔に保つスキンケアを心がけてください。肌の弱い人には、低刺激性石けんの使用をおすすめします。

※肌の乾燥を防ぐ

入浴や洗顔のあと、はじめは水気のある肌でも、しばらくすると肌は乾燥してつっぱったりカサついたりします。

これは、石けんなどの成分によって汚れと一緒に皮脂膜がとり除かれてしまうため。

その失われた皮脂をクリームやローションで補うのが、乾燥に対するケアの基本です。

※生活環境を整える

ドライスキンになりやすい方は、部屋の湿度が下がりすぎないように気をつけましょう。

また、お風呂での石けんの使いすぎやこすりすぎ、炊事のときのお湯、洗剤の使いすぎにも要注意です。

水仕事の段取りを工夫したり、手ぶくろを効果的に利用するなどして、肌を保護するように努めましょう。

【脂性の場合】

脂性の人はもともと皮脂が多く、保湿剤を使うと肌のテカリが悪化しがちです。

テクスチャーが重い密閉系の成分を使うとニキビや吹き出物の原因になるため、さらっと使える給水系の成分を選びましょう。

またドライスキンと脂性が混ざった混合肌の人は、ドライエリアにのみ軟化と密閉系の成分を使ってください。

・脂性肌を防ぐ要素

※肌を擦る

洗顔中に肌をゴシゴシ擦るのはNGです。

肌を擦ることで肌にダメージが与えられ、バリア機能が低下する原因となります。

バリア機能の低下は、肌の乾燥を招くため、分泌される皮脂量が増え、肌がべたついてしまいますよ。

※油分や糖分の摂りすぎ

バターや肉類といった飽和脂肪酸を含む脂質が多い食べものや、甘いものや炭水化物などの糖質が多い食べものは皮脂分泌量が増える恐れがあります。

油分や糖分を摂ってはいけないわけではありません。

全く食べないようにするのではなく、ほかの食べものと組み合わせてバランスよく食べることが大切です。

皮脂が気になる場合は、油分や糖分を控えるようにして、肌の状態に合わせて食事に配慮するのもいいでしょう。

※睡眠不足

睡眠不足はホルモンバランスの乱れの原因になり、皮脂分泌量の増加の恐れがあるためNGです。

睡眠時間を十分に確保することは、ホルモンバランスを整えて、皮脂の分泌量だけでなく、肌のターンオーバーの正常化にもつながるため、睡眠はしっかりとりましょう。

・正しいスキンケア

※洗顔は泡立ててていねいに

洗顔をするときは、洗顔料をしっかり泡立てて、肌を擦らないように優しくていねいに行いましょう。

泡立ちが悪いと、洗顔のときに肌に摩擦が生じます。

洗顔料はネットをつかって、しっかりと泡立てることが重要です。

肌を擦ったり、熱いお湯ですすいだりすると、皮脂を余分に落としてしまい肌が乾燥します。

肌の乾燥は皮脂量が増加する原因になるので、洗顔の仕方やすすぐお湯の温度に気をつけましょう。

※タオルで優しく拭き取る

洗顔のあとはタオルで優しく拭き取るようにしましょう。

タオルで水分を拭き取るときに、肌を擦っていませんか?

どんなにやわらかくて肌触りのいいタオルをつかっていても、肌を擦るように拭いていては意味がありません。

水分を拭き取るときは、トントンと肌を押さえるようにすると、肌を擦ることなく拭き取れますよ。肌を擦ると肌の乾燥につながるため、絶対に肌を擦るのは避けてください。

※たっぷり保湿する

脂性肌の人は、肌のべたつきが気になるため、保湿を怠ってしまうことがあります。

実は、これが脂性肌を悪化させる原因になります。

肌がべたついていても、洗顔後は油分が取り除かれた状態のため、肌にうるおいを与えるため保湿が大切です。

化粧水でしっかり水分を与えて、乳液で水分をのがしにくくしましょう。

脂性肌はクリームやオイルをつかうと、油分を与えすぎてしまいますが、乾燥性脂性肌は肌にかさつきを感じるため、必要に応じてクリームやオイルをつかうといいですよ。

【敏感肌の場合】

敏感肌とは、角質のバリア機能が弱くなったせいで刺激物が内側に入りやすくなった状態のことで、気温や湿度の変化で肌に異変が出たり、スキンケア系の商品でかゆみが起きるような人は敏感肌の可能性が高いです。

この場合は肌バリアの保護を優先すべきなので、セラミドやニコチン酸アミドといった低刺激の成分を使いましょう。

もちろん、できるだけ香料や保存料がふくまれていない商品を選んでください。

・敏感肌の原因と対策

※不十分な保湿

保湿の方法が不十分だと、肌のバリア機能が低下してしまいます。

次のような誤った方法で保湿をしていませんか。

・洗顔後すぐに保湿をしていない。

・化粧水の使用量が足りていない。

・化粧水の後に乳液やクリームを使っていない。

・シートマスクを長時間つけたままでいる。

・正しいスキンケア

クレンジングや洗顔で汚れを落とし、清潔に保つことがスキンケアの基本です。

しかし、方法が間違っていると、かえって肌のバリア機能を低下させてしまうことがあります。次のような場合は要注意です。

・クレンジングや洗顔のときに肌をゴシゴシこすっている。

・洗顔料をよく泡立てていない。

・寒い時季は、熱いお湯を使っている。

・きちんと汚れを落とせていない。

・脱水肌の場合

脱水肌は、皮膚の水分が少ないせいでシワが濃くなったり、どこか疲れた印象になった肌を意味します。

ドライスキンのように皮脂不足で肌が乾くのではなく、シンプルに皮膚から水分が失われてしまった状態なので、脂性の人にも起こる可能性があります。

肌が脱水しやすい人は、「給水」機能を持った成分を積極的に取り入れてください。

給水機能を持った成分を最初に使い、その上から密閉系の成分でフタをするのがいいでしょう。

肌の脱水状態を調べるには、ほっぺたの皮膚を2~3秒つまんでから指を離してみてください。

肌がすぐに戻れば問題ありませんが、やや時間がかかるようなら脱水の疑いがあります。

・毎日のスキンケア

水分不足による乾燥肌は、水分の動きが乏しくなったことが要因ですが、1日に1.5リットル以上の水を飲むことで、肌に水分を保つことができます。

高温の部屋にいると、肌から水分が蒸発してしまいます。

水分不足による乾燥肌を避けるためには、室内の湿度を適切に保つよう心掛けてください。

また、常に肌に優しい洗浄料やスキンケア製品をお使いになることも重要です。

必要に応じて肌に優しい洗浄料やスキンケア製品を使用します(乾いた肌部分の面積や乾燥度に応じた、保湿乳液、クリームの使用など)。

その目的は、水分の過剰な蒸発を防ぎ、表皮に十分な水分量を保ち、ダメージを受けた肌のバリア機能を修復するためです。

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