【精製された食品には手を出すな】
アジア圏の糖質の食事は、けっこう問題があります。
お米の外側の米ぬかの部分を全部取って、いわゆる精製された糖質ばかりが増える可能性が高いからです。
これが代謝にマイナスの影響をおよぼし、痩せにくい体になったりします。
ですから、、バランス食がすごく大事でリバウンド防止にもなります。
では、何を食べればいいのでしょうか。
基本的にはあまり加工していない食品で、糖質、脂質、タンパク質のバランスがとれた食事がいいといわれています。
そして、糖質、脂質、タンパク質のうち、どれか一つカットしなさいと言われたら、もっともカロリーが高いのは脂質なので、脂質をカットするのがいいでしょう。
痩せたいのなら、まず脂質を削るのが一番です。
ただ、脂質がないとホルモンがつくれないので、ゼロにしてはダメです。
ちなみに「炭水化物はあまり入っていません」と、低糖質を推奨するロカボレストランのようなお店でハンバーグを出していますが、ハンバーグはタンパク質より脂質のほうが多いので、ロカボハンバーグというのはいいのですが、脂質を控えるダイエットには適切ではありません。
低炭水化物ダイエットのウソにだまされないようにしないといけません。
一瞬、痩せたと思っても、炭水化物をカットしたことで体から水分が排出されすぎ、脱水症状などの大きな犠牲をともない、老化が進みます。
とくに女性は炭水化物ダイエットをやりすぎると、肌がパサパサになり、睡眠の質も悪くなって眠れなくなります。
一度、肌がパサパサになると、どんなに高い化粧水を使っても取り戻せないので気を付けてください。
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【代謝柔軟性が壊れると肥満になりやすい】
「代謝柔軟性」という考え方があります。
人間のエネルギー源には脂質と糖質がありますが、これを自由に切り替える能力のことです。
1950年代の沖縄の方や一部の狩猟採取民は、イモを食べる生活を送っていました。
そして、炭水化物からエネルギーのほとんどを取っていたにも関わらず、長寿で健康でした。
また、お米などの穀物をつくれない地域に暮らす人たちは動物性の肉ばかりをとっていたりしましたが、健康には問題ありませんでした。
この差が代謝柔軟性なのです。
もちろん、タンパク質、脂質、糖質のバランスがいいのに越したことはありませんが、代謝柔軟性が正しく働いていると、そのバランスがくずれたとしてもエネルギー源として切り替えることができるようになります。
人間の体は基本的に、エネルギー源を柔軟に切り替えることができます。
たとえば、お寿司は脂質と糖質のバランスがとてもいい食べ物です。
脂ののった魚と酢飯による完成された食品ですから、普通はお腹いっぱいになって、満足度は高くなるものです。
ところが、代謝柔軟性が壊れていると、このようなバランスのいい食事を食べても、すぐにお腹が減ります。
脂質から糖質へのエネルギー源の切り替えがうまくできないので、体はエネルギーが足りていないと考えて、空腹を感じてまた食べようとするのです。
そのため、代謝柔軟性が壊れている人は肥満になりやすく、メタボになりやすいことが、さまざまな研究からわかっています。
では、この代謝柔軟性を保つには、どうすればいいのでしょうか?
人間の体はインスリンの量に応じて代謝のスイッチを切り替えるという構造ができていますが、食べすぎや運動不足によりインスリンが効かなくなると、そのスイッチを切り替えることができなくなります。
そうなると代謝柔軟性が落ちてしまうのです。
また、筋肉がとても重要で、人間の体の代謝の4割程度を使っています。
しかも、糖質や脂質を筋肉の中に取り込む機能ももっています。
筋肉が増えれば増えるほど、余分な糖質や脂質が体の中に入ってきたとしても、それを筋肉が上手に処理してくれるようになるので、体はダメージを受けにくくなるのです。
ですから、筋肉量が多い人のほうが、基本的には代謝柔軟性は高くなるものなのです。
ところが、「筋肉がつくのが嫌だから」と筋トレもしない女性が糖質制限を始めると、代謝柔軟性が壊れてしまいます。
代謝柔軟性が壊れると、一生懸命ダイエットしているのに、なかなか痩せないということが起こるので、長年ダイエットをしているのに、痩せない人は筋肉量が少ないのが原因です。
まずは筋トレから始めるのがおすすめです。
女性は、男性ホルモンはそんなに多くないので、そう簡単には筋肉は太くなりません。
パワー系競技の女性アスリートは、むしろ筋肉を増やしたくて苦労しているくらいです。
よほど激しく筋トレをするような場合を除けば、基本的に筋トレをすれば細くなります。
トレーニングジムで1回だけ筋トレをして「太くなった!」と騒ぐ方もいますが、これは水分が移動して一時的に膨らんだだけです。
筋トレを続けていると代謝柔軟性も上がるので、食欲のコントロールもできるようになり、ダイエットも楽に続けやすくなると思います。
そして、糖質制限を行ったときに、風邪に似た症状を覚えた場合は一度やめたほうが賢明です。
それは代謝柔軟性が壊れているというサインの可能性があるからです。
糖質制限を推奨されいる方のなかには「頭がぼんやりするような症状も、だんだんなれてくるから大丈夫」という人もいますが、そんなものになれる必要はありません。
代謝柔軟性が壊れたらエネルギーをうまく扱えなくなっているわけですから、そもそも慣れていないことですし、摂取カロリーが減っているから痩せるからであって、糖質制限の効果で痩せるわけではありません。
さらには睡眠の質まで下がってしまうので、やはり糖質は適度にとったほうがいいかと思います。
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