これは、フィットネストレーナーをやっていた時によくあったことなのですが(著者)、ダイエット目的でクラブに来られるお客様は「やっぱり週3~4回はフィットネスクラブに来たほうがよいですか?」または「できるだけ毎日来ています」といった、いきなりフル回転、全速力で運動を始めようとする意気込みを持っています。
そういう場合、私達、運動指導者は「超回復」という理論を説明します。
超回復理論とは、人間の筋肉はトレーニングでダメージを与えて疲労させた後、回復に24~48時間を要し、その後トレーニング前よりも強くなるという考えです。
つまり、毎日運動を繰り返していても、筋肉は疲労し続け、筋肉量を増やすことができないので、トレーニングの効果が出にくいということです。
また、これはあるトレーニングに関する研究で、週1、週2、週3とそれぞれ筋カトレーニングを行った人の効果度合を調べたところ、週1よりも週2のほうが倍くらいの効果を示したのですが、週2と週3はさほど大きく変わらなかったという結果が出ています。
もちろん、週2よりも週3のほうが少しにしても効果があるのは間違いありませんし、トレーニング効果だけでなく、週2よりも1.5倍はカロリーの消費もできますから、できれば週3で続けるのに越したことはないだろうと思われるでしょう。
これはデータがあるわけではないのですが、私の今までの指導経験上、毎日のように来ていた会員様であればあるほど、やがて退会してしまう率が高いのです。
もちろん、フィットネスクラブに行くと、あなた毎日来てるよね?という常連の会員様もいるのですが、そういう人達とは違い、突然見かけたと思ったら、次の日にも現れてジムからスタジオ、プール、サウナと設備を使い倒す人がいます。
フィットネスクラプは月会費を払うと、使い放題なことが多いので、とにかく使えるものは使おうという考えからなのでしょう。
実は私もインストラクターの経験がありまして、似たような経験があります。始めは熱心に通われている方で、頑張っているのですが、急に来なくなってしまいます。やる気があるのはいいのですが、「長期目線」を忘れずに、たまに息抜きを挟まないと長続きしませんね。
【がんばる人ほどリバウンドする】
しかし、その考えこそがリバウンドを誘発する危険性があると言っても過言ではありません。
そもそも、なぜあなたの体は今この姿なのでしょうか?
それが、日々の無計画な食生活が作り出したものだったとすれば、こんなに無計画に「とにかく動きまくれば痩せるはずだ」という行き当たりばったりの考えでは、多少結果が出たとしても長続きせずに力尽きてしまい、何かのきっかけで通えなくなると、テンションが下がってまったく行かなくなってしまうでしょう。
そんなに運動にウェイトを置いてしまうと、エネルギー要求が強くなりすぎてお腹か空き、食べすぎ傾向にもなります。
だからといって、ここも無計画に食事制限などをしてしまうと、リバウンドを作り出す原因となってしまうのです。
「運動しているから、これだけ食べても大丈夫!」という人が・・・いまだにいますね(笑)。運動で消費できるカロリーは正直、少ないです。だったら、「食事」に気を付けていく方がダイエットに効果があります。
事細かな計画を立てろとうわけではありませんが、体はそんなに急に変化してくれませんから、3か月は通い続けることを目標に、続けられるペースでトレー二ングを行うことが重要です。
週2で3か月であれば、通う回数で言えばたった24回。
24回のトレーニングと、毎日の食事に少し気をつけるだけで、あなたの体は大変化を遂げることが可能なのです。
もちろん、ここにパーソナルトレーナーなどの個人レッスンを加えれば、きっと理想の体により近づけることでしょう。
焦って行う急激なボディメイクは、体も変化についていけないばかりか、心もついていけません。
運動というものに特別な感情を抱いている人は、毎日の運動でどんどん自分の体が変化していくと思いがちですが、運動でも食事でも、体の変化はゆっくりです。
考えてもみてください。
あなたの今の体は急激に今の状態になったというよりは、知らないうちになっていたという感じではありませんか?
そうです。
体の変化は気がついたらこんな感じになっていた・・・というくらい、ゆっくり起こるものですから、焦らずに3か月ほどの期間を見て、ある程度計画的に続けていくことが必要だと言えます。
運動の種類など、何が効果的で、効果的でないということを考えすぎないことも大事です。
もちろん、トレーナーに習うことで安全で効果的なトレーニングができることは間違いありませんが、有酸素運動は筋トレの後が良いのかだとか、ランニングより水中ウォーキングが良いのか、だとかをシビアに考える必要はありませんから、まずは週1~2回、体を動かす習慣をつけるところから始めましょう。
運動をメインではなく、あくまで食事をダイエットのメインに考えていれば、それでも十分体に変化を与えることが可能なのです。
どうしても「運動で痩せたいという人」、「運動を続けていきたい」という人は、「仲間」を作ると長続きすると思います。仲間がいれば「楽しい」ですし、「一緒に頑張る!」という気持ちが湧き、継続できると思います。職場や友人を誘うのも手ですね。
↓ 参考書籍
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