【運動すれば痩せると思ってませんか?】
最近、太ってきたからジムに行って運動しなくちゃ!
こんな話をよく聞きます。
好きなものを食べたり飲んだり。
怠惰な生活の結果、つまめるほどになってしまったお腹まわりやたるんできた体・・・。
それをなんとか理想の状態に近づけるため、あらゆる運動が行われています。
ランニング、水泳、エアロビクス、筋カトレーニング等々。
それは、運動すれば痩せる、と誰もが思っているからです。
もちろん、ダイエットのために一生懸命運動をすることをすべて否定するわけではありません。
運動をすれば体脂肪がエネルギーとして燃焼されます。
これは間違いないのです。
また、運動不足であればその分体にエネルギーが溜まり、体脂肪が蓄積されこれも間違いありません。
だから、運動すれば痩せる・・・とても単純なことなので、誰も信じて疑いません。
でも、果たして本当にそうなのでしょうか。
運動をとにかくがんばってダイエットしたという人はたくさんいらっしゃると思います。
なかには優秀なパーソナルトレーナーの力を借りて理想の体を作り上げたという人もいらっしゃるでしょう。
しかし、今までの運動指導、ダイエット指導の経験を通して著者が痛感しているのは、ほとんどの人は、運動だけのダイエットでは結果を出せないということです。
「なぜ?こんなに運動をしているのに痩せないのだろう?」
「普段全然体を動かしていないから、走ったらどんどん痩せると思っていたのに・・・」
ダイエットのために運動を始めたのに、思ったほど効果が出なかったという人や、一生懸命運動をして痩せることができたが、運動が続かずやめたらすぐ元に戻ったという人も多いのではないでしょうか。
ダイエットは、自分の理想の状態を作ることが目標ではありますが、それをいかにスマートに達成することができるかということと、目標達成後に長期的にそれを維持するということが必要になってきます。
しかし、著者は断言します。
ダイエットを運動だけでなんとかしようとするのは、ハッキリ言って無謀であり、非効率的である!と。
身近な運動というと、最近では地方にもかなり多くなってきたフィットネスクラブ。
都心部ではほとんどの駅ごとに存在し、ターミナル駅では大手フィットネスクラブがひしめいているということも珍しくありませんね。
多くの人がそこで仕事後や休暇に汗を流し、運動不足を解消しています。
これは非常にいいことですし、ぜひ多くの人にこれからも通っていただきたいと個人的に思っています。
私は5年間フィットネスクラブに在籍し、運動指導者としてたくさんのクライアントを見てきました。
しかし、そこで見たものは、長く在籍しているのに痩せないクラブの会員様達。
そして何より、そこで慟いているのに痩せないスタッフ達でした。
運動をしに来る人と運動を教える人しかいないはずのこの施設。
なのに、ダイエットに関しては、効率的な結果を出しているとは決して言えないのです。
もちろん、体のセオリーかしつかりわかっている人達は理想的なボディを作っていますか、そうではない人達がこんなにも多いのか、という状況が現実です。
フィットネスクラブ以外にも、DVDを使ったダンスエクササイズや、健康器具を使ったダイエット等、さまざまな運動方法が存在します。
1日たった5分の運動だから続けられる!
場所を取らないからどこでもできる!
等を謳い文句に販売される多種多様なダイエット商品。
結果が出た人も出なかった人も、今も続いているという人は恐らく皆無に近いと思います。
ということは、理想の体を維持できていない人が多いでしょう。
それではダイエット成功とは言えません。
7年前、著者は新卒で入社した会社を辞めた直後に上京し、フィットネス業界に飛び込みました。
当時、パーソナルトレーナーの仕事をしたいという目的があったからです。
パーソナルトレーナーとは、例えばダイエットをしたい、腰が痛い、スポーツのパフォーマンスを向上したいという人に対してマンツーマンで指導をし、その人にとって最適なトレーニングを提供することで、運動や体調改善などの効果を上げていく職業です。
たまたまフィットネスクラブのホームページで知ったこの職業に興味を持った著者は、学生時代に長く陸上競技をやっていたこともあり、こういうことを仕事にしたいと思って上京し、まず自分が引っ越した家から一番近いフィットネスクラプでアルバイトを始めました。
多少の予想はしてはいましたが、フィッネスクラブに通ってくる人のほとんどの人の目的は「ダイエット」でした。
なんとかして痩せたい、というのがフィットネスクラブの会員様逹のニーズです。
その後、著者はパーソナルトレーナーになり、多くのクライアントを持ちましたが、やはりほとんどの人の目的がダイエットでした。
フィットネスクラプでは、10~20キロの減量をされた人も何人かいらっしゃいましたが、正直成果が出なかった人も多数いらっしゃったのです。
やがて多くのクライアントと接するうちに、その成果が出なかった人の傾向が見えてきました。
彼らは、「好きな物を食べながら痩せたい」「食生活は変えたくない」「口わかってはいるが、どうしても食べてしまう」という、食習慣に問題がある人ばかりだったのです。
食生活の改善ではなく運動で痩せたいと思ってフィットネスクラブに入会してくるわけですから、当然と言えば当然なのですが、著者は、そこをなんとかしたほうがそ良いのではないか?とずっと考えていました。
というのも、リバウンドなしで理想のスタイルを維持している人は「前ほど太るようなものをほしがらなくなった」「食に走りそうな時に自制することができるようになった」など、過去のダメだった部分を理解し、どこをどうしたらいいのかを自身の性格を踏まえて受け入れている人達だったのです。
これは、我慢ではなく許容というものです。
著者は運動指導者という肩書きを持ってはいますが、ダイエットを「運動中心」で考えないようにしています。
もちろん、運動は必要です。
依頼されれば運動指導を行うそうです。
しかし、ダイエットの中心にくるのはあくまで食生活の改善であり、それを支えるためのメンタルも非常に大事になります。
運動に関しては、それらのウェイトに比べれば非常に小さい。
食とメンタルさえなんとかなれば、運動指導を省いても大まかな結果が出てしまうのです。
実際に、著者のスタジオに来るクライアントにはそのように指導を行っています。
そして、これまで何をやっても痩せられなかいう方々が実際に続々とダイエットに成功しているのです。
今のような指導方針にすんなりとたどりついたわけではありません。
最初は、自分が担当したクライアントの成果が出ないのは、運動指導の内容が良くなかったのだと思い、さまざまな効果があると言われるトレーニング方法を試したりもしました。
しかし、冷静にダイエットのメカニズムを考えたり勉強したり、トレーナー仲間や指導者として有名な先輩達に聞いてみたりするうちに、やはりそうだ!と確信したことがありました。
それが「運動だけではダイエットの結果は出ない」ということでした。
今では当たり前だと言えることに気付くのに、すごく時間がかかったのです。
何せ、著者は運動指導者ですから運動でなんとかしたいという気持ちが強かったこともあります。
やってくるクライアントも当然、「運動で痩せたい」という人ばかり。
また、さまざまなダイエット商品の誇大広告に惑わされ、効果的な運動をすれば誰でも痩せられる、と知らないうちに思わせられていた自分がいたのも事実です。
これではプロの風上におけないどころか、素人と同じです。
人間の体の反応は、必ずしも机上の論理通りにはいかないものですが、論理さえ間違っていなければ、当然上手くいくことのほうが多いのです。
さまざまな研究がされているものから「本当に正しいもの」をピックアップし、その通りに実践できれば、ダイエットに関しては、もっともっと多くの人が結果を出すことができます。
にもかかわらず「簡単!〇〇するだけ」「1日たった〇分だけ」というような謳い文句や「たった1か月で10キロの減量!」という誇大広告に惑わされてしまい、正しいけれど地道なダイエット方法を選ばず、とにかく簡単で成果の出るダイエット方法に飛びつき、失敗するはめになるのです。
そうです。
あくまで広告のお話ですから、人を惹きつけるような誇張であって当然。
そのせいで、良識ある一般人の感覚までがおかしくなってしまっています。
奇跡のダイエット方法で自分も痩せられると思ってしまうことは、実は健康を害することにつながり、とても危険なのです。
本当に誰でも結果を出せるダイエットは、脂肪燃焼を促進するサプリメントや激しい運動、厳しい食事制限をすることではなく、自分がなぜ今の体になってしまったのかを見つめ直し、その原因に対して適切にアプローチすることです。
つまり、食に対する向き合い方の問題です。
現実は、その多くの人が自分達の食生活の乱れに目をつむり、なんとか運動だけで痩せようと思ったり、簡単でシンプルな〇〇だけダイエット・・・といったものに惑わされたりしています。
「食生活を変えずになんとか運動だけで痩せる」この考えがすでに食への問題を抱えていると言わざるをえません。
著者は、誰にでもできないような難しいことを提案しているわけではありません。
なぜ自分は結果が出ないのか?を知れば、何をするべきなのか、何をしてはいけないのかも見えてきます。
適切な方法を身に付けて、実行して行く。
結果はすぐにはでません!
「努力」の先には「理想の自分」が、待っています!
【痩せるための運動はムダ!】
なぜあの人はいつもあんなに運動をしているのに痩せていないの?
という人を見たことはないでしょうか?
毎日近所でウォーキングやランニングをがんばっている人、フィットネスクラブに一生懸命通ってプールやエアロビクスのレッスン等に参加しているのに、一向に痩せず、スタイルも良くならない・・・。
こういう人は少なからずいます。
私は若い時にスポーツクラブのインストラクターだったのですが、本当にその通りです。毎日、通われているのに「なぜ?体型に変化がないの?」と疑問視していました。きっと「今日、運動したからいっぱい食べても平気!」という感覚何でしょうね・・・
また、DVDのダンスエクササイズやランニングを1、2か月がんばって痩せた!
という人でも、結局しばらくすると元の体型に戻ってしまったということは多いでしょう。
ダイエットでは、摂取カロリーを消費カロリーが上回る状態をキープする必要があるのは周知の事実です。
ですから、運動をしても痩せられない人は、食べている分を運動量で超えることができていないわけです。
「あんなにがんばって動いているのになぜ?」と思うかもしれませんね。
それが落とし穴なのです。
痩せない原因は、まさに単純。
単純に、「食べすぎ」です。
しかし、この原因を実は薄々わかっているのに、なぜかここで皆さんは「消費カロリーを稼いで帳尻を合わせよう」とするのです。
ここがひとつの失敗です。
失敗の理由はいろいろあります。
まず、食べすぎている状態に気付くことにさえ目をつぶってしまっているから。
今、口にしている食べ物がどれくらいのカロリーがあるのか、どの栄養素がどのくらいあるのかを理解して食べている人はかな少ないでしょう。
毎日自分が口にしいる食べ物がいったい何なのかを知らずに、ただ食べたいものをおいしく食べてるだけでよいのでしょうか?
そのうえテレビで健康に良いと言われている食材や商品をプラスして食べ、健康になれた気になっているだけではないでしょうか?
そして、食のことには目を向けないで、お腹が空くまで運動すれば痩せると思ってしまっている(または思いたい)のではないでしょうか?
残念ながら、エネルギーの代謝の仕組みはそう単純ではありません。
これがいわゆるカロリー神話というものですが、実は500キロカロリーと摂取した分、500キロカロリーの運動で帳消しできるとは限らないのです。
世の中にはカロリーのことさえ頭にない人もいますから、カロリーを参考にするのは悪いことではありませんが、カロリーを信じすぎると、帳尻が合わなくなってきてしまいます。
何度でも断言しますが、あなたがもし太っているなら、その原因は、食生活であることがほとんどです。
それにもかかわらず、運動でなんとかしようとしているのは原因に対してのアプローチになりません。
むしろ逃げているということにほかなりません。
もう一度言います。
太っているのは食生活が原因。
それなのに食べた分運動すればいいという甘えがあるのです。
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