【顔で笑って心で泣いて、はよくあること】
ニコニコと話しているから相手に好意を持っている・・・。
解読能力が未熟な子供は、母親の笑顔→友好的な関係と解釈してしまいます。
表情は自己演出できるものなので、本音を見抜くための情報源としてはあまり信頼できません。
先の母親のように、好意を持っていない相手に対しても笑顔で対応する状況は、大人であれば多々あります。
日本人の表情は、わかりにくいことで世界でも有名です。
中でも欧米人は、日本人特有の「あいまいな微笑」が何を意味するのか、皆わからないそうです。
それを裏づける実験結果もあります。
イギリス人、イタリア人、日本人の学生に基本となる感情を表情や態度で表現させ、それらを各国の学生に見せてどのくらい、正確に読み取ることができるか調べだところ、日本人が行なった表現についての解読ミスが一番多かったのです。
そうはいっても、英語にもポーカーフェイスという表現があるように、表情と本音が違うのはどの国でもよくあることです。
ただし心理学では、幸福、悲しみ、怒り、恐怖、驚き、嫌悪の六つの心理は表情に出やすいとされています。
また、幸福や喜びは特に表情と一致しやすく、ある研究によればその的中率は頬と口元だけで98%、目とまぶたが加わると99%を記録したそうです。
先ほどの各国の学生による実験でも、幸福と友好性については日本人の表情や態度でもわかりやすかったとあります。
幸福や喜びについては、表情だけで判断してもよさそうです。
【本当の気持ちは、顔の”左半分“に強く表われる】
実際問題として、会話をしている相手の全身をつぶさに観察するのは困難を極めます。
主に顔を見て、その表情から心の内を読むことが多いでしょう。
心理学では顔を「まゆ毛、額」「目、まぶた、鼻のつけ根」「頬、口、鼻の大部分、あご」のこの三つに分け、その変化の組み合わせに心理が現われると考えます。
うれしいときは目尻やまゆ毛が下がり気味になり、口元がゆるみます。
反対に怒っているときは、まゆ毛が上がって眉間にしわがより、唇がぎゅっと結ばれます。
表情の変化の仕方がわかると、自然な表情か、演技をしているのかが見抜きやすくなるのです。
たとえば、相手が怒っていても、口元がゆるんでいれば怒りの度合いは低く、眉間に縦じわがよっていれば高いと判断できます。
もう一つ、感情は顔の左半分に強く出ることを覚えておいてください。
幸幅、悲しみ、怒り、恐怖、驚き、嫌悪の表情をした顔の左側だけで作った合成写真と、右側だけの合成写真を見せ、それぞれの感情の内容と強さについて多くの人に比較してもらう実験を行なったところ、幸福は左右で差がなかったものの、ほかはどれも左側だげで作られた頻の方が強く表われているとされたのです。
右側はよそ行きの顔ともいわれます。
女優さんは自分の顔がきれいに見える角度を知っているものですが、頻のどちら側を気に入っているか間いたところ、右側と答えた人が多くいました。
これは人の目を意識して作った顔だからでしょう。
それに対し左側は、飾らない素の表情といえます。
表情の判断に迷ったら、相手の顔の左半分そ見ましょう。
右の目は笑っていても、左の頬が引きっっていたら要注意です。
コメント