セックスが快眠をもたらすのはわかった。
ところが最近の調査によると、快眠もまたセックスの質を高めてくれるという。
『ジャーナル・オブ・セクシャル・メディスン』誌によると、睡眠を適切にとっている女性のほうが性的欲求が強く、行為中の興奮の度合いも強いという。
また、ぐっすり眠った翌日は、性行為に及ぶ確率が14パーセント高いことも明らかになった。
大切な女性がいる人は、絶対にこの事実を覚えておいてほしい。
愛する女性に健康幸せでいてほしいなら、彼女がぐっすり眠るためにできることを確実にやってもらいたい。
睡眠不足になると、男女を問わず性欲の減退や性機能の低下を招く。
ここで重要な役割を果たすのが、テストステロンと呼ばれるホルモンだ。
学術誌『ブレイン・リサーチ』に掲載されていたデータで、睡眠不足は男性におけるテストステロンの減少につながることが明らかにされている。
テストステロンが減ると、皮下脂肪の増加や気分の落ち込みをはじめ、勃起障害まで起こりかねない。
ミネアポリスにあるミネソタ大学メディカル・スクールで泌尿器外科の教授を務めるジョン・ L・プライヤーは、「睡眠不足は勃起障害のリスクを高める恐れがある」と語る。
睡眠不足になれば、テストステロンレベルが急激に下がるからだ。
さらに恐ろしいことに、性的欲求も低くなるため、機能障害になっていると気づかないこともあるという。
性機能を健全に保ちたいなら、睡眠の改善が絶対に必要だ。
やる気、エネルギー、欲求を取り戻す力が睡眠にあるにもかかわらず、人はついそのことに気づかないふりをしてしまう。
睡眠が不足すると何もかもが急激に悪くなるが、それは裏を返せば、良質な睡眠を、しっかりととれば、何もかもが急激によくなるということだ。
【オーガズムは快眠と健康をもたらす】
セックスとオーガズムは、睡眠に限らず実にさまざまなメリットをもたらしてくれる。
免疫力が高まり、気分の落ち込みが緩和されるほか、寿命が延びる一助にもなる。
オーガズムを与えあうことのできる能力は、健康と幸せに深く結びついているのだ。
これほどの効果がある理由について、いま一度はっきりさせておこう。
私たちの身体における最大の性器は何か。
答えは脳だ(大きさは関係ないと主張している人には朗報だろう)。
脳がなければ、性的興奮は得られない。
充実したセックスライフと最高の睡眠を得るためには、脳と身体のつながりを高めることが不可欠なのだ。
だから、分別をもって楽しむことを忘れずに、最高の快感がもたらしてくれるメリットを満喫してほしい。
【最高の脳と身体をつくる睡眠の技術】
・きちんと自分のことを伝える。
セックスのカギを握るのはコミュニケーションだ。
同じ人間はいないので、何に満足するかは人によって違う。
愛する人の好み、そして自分の好みを理解しよう。
理解したら、それをふたりで共有する。
心を読むことができる人は、この世にひとりもいない。
どういうことでその気になり、どういうことで興奮するかを、きちんとパートナーに伝えよう。
このデータはふたりにとって絶対に必要だ。
・食事で栄養をしっかりとる。
食事と運動も健全なセックスライフに欠かせない。
快眠のための栄養素を、毎日の食事にたっぷりとりいれよう(ほとんどの栄養素は、生殖系にとってもプラスになると実証されている!)。
・セックスを運動ととらえる。
自分から身体を動かそう。
睡眠にセックスが影響するのは、身体を動かすという一面も当然関係する。
腰を密着させて動かすなどすれば、ことを終えた後は自然とぐったりするはずだ。
じっと動かずに横たわっている必要はない。
積極的に自分から動いて精一杯努めよう。
横たわって受け身でいても、もちろんかまわない。
だが睡眠の達人になりたいなら、それなりの努力が必要だ。
↓ 参考書籍
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