順調に恋が進んでいれば、二人の間で交わされる身体言語はもっぱら誘いや促しのシグナルとなる。
オープンな身振りやボディータッチ、そして身体的な接近などだ。
さらに二人の波長が完全に合ってくると、姿勢や動きのスピードが次第に同化してくる。
たとえば男性が前に身を乗り出すと、すぐあとに女性も同じ姿勢をとる
片方がティースプーンをいじり出すと、もう片方も同じようにする。
おもしろいのは、波長が合っていると自覚しなくても自然とこうした現象が起こることだ。
もし意図的に波長を合わせたいのなら、自分の身体言語を相手に意識して合わせるといい。
これは専門用語で「ミラーリング」と呼ばれる手法だ。
たとえば相手が身を乗り出したら、こちらもまるで鏡のように身を乗り出す。
相手が髪をかき上げたら、こちらも同じく髪をかき上げる。
ただし、注意してほしい。
この手法はきわめて効果が高いが、相手にこちらの意図がばれやすいというリスクもある。
もし失敗したら、その恋はそこで終了と考えていい。
しぐさを真似されるのは、相手にとっては気持ちのよいものではないだろう。
そこで相手に気づかれないよう、より巧みな形でミラーリングを行うといい。
たとえば相手が髪をかき上げたら、あなたはさっと自分の鼻をなでる。
このように同じ動作を身体の別の部位に対して行うのも一つの方法だ。
さらに、時間差をつけたミラーリングも効果的だ。
これは相手が一つの動作を終えるのを待ってから、その動作を真似るという方法である。
たとえばデート中に女性が左手のくすり指を右手でいじっていたとしよう。
彼女がこの動作をやめて右手をどこかに(たとえばテーブルの上などに)置いたら、あなたはすかさず自分の左くすり指を右手で触る。
女性が右手をテープルからどけて別の姿勢をとったら、次はあなたが右手をテーブルに乗せる。
こんなふうにワンテンポ遅れて相手の動きを繰り返すのだ。
今相手がやっているしぐさをよく観察しておいて、彼女が次の動作に入った瞬間に、それまでの動作を真似るといい。
先ほどの例では身体の部位を変えたが、この方法では時間をずらしているわけだ。
もちろん無理やり波長を合わせなくても自然と姿勢や動作が似てくるのが一番理想的である。
【気のない相手を遠ざける10のしぐさ】
姿勢やしぐさを真似ることには一つの大きな利点がある。
相手と同じように振る舞えば、相手と同じ気持ちになれる可能性も高くなる。
思考が身体に影響を与えるだけではなく、身体のほうもあなたの思考や気持ちに影響を与える。
つまり誰かと同じ姿勢をとれば、あなたは文字通りその人の「身になって」考え感じることができるのだ!
視線で男性を引き寄せたはいいが、好みでなかったのでどうにか追い払って一人静かにコーヒーを飲みたい。
あるいは、ちょっと視線が合っただけなのに勘違いされて話しかけられてしまった。
女性にとっては困った状況だ。
そもそも男性と女性では恋愛における非言語シグナルの解釈のしかたにも違いがある。
女性からすれば単に親愛の気持ちからとった行動が、男性の目にはセクシャルなものと映ることも多い。
そこで、確実に男性に(言葉を介さず)ノーと伝えられる10の非言語サインを紹介しよう。
1.脚と足先を動かさない。
足をパタパタと動かすのは機嫌がいいサインとみなされる。
特につま先を上下に動かすしぐさは、英語では「happyfeet」と呼ばれるほどだ。
したがって、脚や足先はぴたりと止めておくこと。
2.ハンドバッグを有効活用する。
距離の近さは相手にとって好感触のサインとなってしまう。
ハンドバッグをひざの上や身体の脇に置いて、距離を広げよう。
3.自分の服をいじる。
これは「あなたなんかより服についた糸くずのほうが断然興味深いわ!」というメッセージとなる。
さらに指の爪をまじまじとチェックして、「自分の爪だってあなたよりはおもしろいわよ」と伝えるといい。
4.微笑みかけない。
赤ちゃんは母親が笑いかけるのをやめると、すぐに泣き出すという。
しつこい大人の男性にもこれを活用しよう。
5.さりげなくテリトリーを広げる。
自分を大きく見せよう。
普通恋愛において、女性は自分を魅力的に見せるためにあまりスペースを大きく使わない。
逆に男性はテリトリーが大きくなる。
ほぼ満席のカフェに新たに入ってきた客は(男女どちらであっても)女性のとなりに座ることが多いそうだ。
そうされないように、テリトリーを広げよう。
もしそれでも男性がにやつきながら隣に座ってくるようなら、テーブルの上にあるものを少しずつ相手の側に押しやるといい。
砂糖入れや水のグラス、それにやむをえないときは携帯電話も動員して、相手との間に壁をつくること。
6.動きを速くする。
恋愛において女性は普通男性よりもゆっくりと、身体に近いところで動作を行う。
そこで、なるべくせわしなく大きく動いてみよう。
男性はすぐに違和感を覚えるはずだ。
7.相手とは逆のしぐさをする。
男性が腕を広げたら、あなたは腕を組む。
うなずかれたら、さりげなく首を振る。
ことごとくミラーリングの逆を行くことで、身体言語レベルで「私たち、まったく共通点がありませんね」と伝えよう。
8.眉をひそめる。
これは不信感を示すサインにもなるうえ、外見的な美しさもほどよく損なわせてくれる。
9.手をポケットに入れるかテーブルの下に隠す。
身体のパーツを隠せば隠すほど、これ以上会話したくないことを示せる。
10.あくびをし、上着を着る。
何をやってもだめなら、やむをえない。
強硬手段に訴えよう(その前に男性は気づくべき)。
「ミラーチング効果」は有名ですよね。効果も絶大のようです。逆に後半の「10のしぐさ」・・・これをやられると男性の私としても「・・・ないなっ!」となってしまいます。女性の方は、特に使い分けを覚えておいてもいいかもしれませんね。
↓ 参考書籍
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