異性については、こんな言葉がある。
「男と交際しない女は少しずつ色あせる。女と交際しない男は少しずつバカになる」
異性とつきあうことで、お互いに緊張するから、立ち居振る舞いにも気をつけるようになる。
おしゃれにも気を配る。
そんな神経の使い方が、いつまでも若々しさを保つことにつながるのだ。
いくつになっても異性に関心を抱く男は、それだけで元気印である証拠なのだ。
よく女性のセックス欲について「灰になるまで」というが、男の異性への関心も息が絶えるまで続くという。
百歳の老人にインタビューする企画があって、「趣味は何ですか」と尋ねたら、ちんどん屋ひと筋できた老人が「私の趣味は女。女がいるから生きてこられた。今でも女とつきあっている」と答えて周囲の人を驚かせた。
よく聞いてみると、つきあいとは「会話をする」とか「手を握る」程度のことだったそうだが、それでもいい。
男は死ぬまで異性への関心を持ち続けるべきだ。
最近は五十代、六十代で、女性に対して「戦意はあるが戦力が整わない」という状態になる人が少なくない。
この、異性への関心は消えていないが、戦力が整わない状態が続くと、急に関心までなくしてしまう。
それが一番の問題で、そうなると急速に老化が進行する。
結局、関心をどこまで持ち続けられるかの勝負になってくる。
人間の一大特徴は好奇心をもつことである。
好奇心をもつことで、人類は進歩、発展してきた。
人間の脳は好奇心を持ち続けることで活性化される。
異性に関してもし戦力が整わなくなっても、関心を持ち続けることで活性化する可能性は十分にあるといえる。
決してあきらめないことが肝心だ。
精神科医の斎藤茂太さんが、長寿を保っている人たちを観察し、長寿を保てる人の特徴として「心に余裕のある人々である」と結論つけていることも興味深い。
斎藤さんは心の余裕を、具体的にどういうものかを次のように述べている。
「具体的にいえば、人づきあいがうまい。つまり友人が多いこと。絶えず前向きの姿勢をもっていること。本業以外の趣味をもっていること。他人のせいにしないこと。好奇心が旺盛なこと。ストレスを恐れず、むしろ楽しむこと。仕事を道楽と心得ること。ユーモアを忘れないこと。何事も後悔しないこと」
さらに、そのためにどうしたらいいかの処方箋として、STRESS(ストレス)の六文字で表現して次の項目を挙げている。
S・・・スポーツ
T・・・トラベル(旅行)
R・・・レクリエーションート(食べることを楽しむ)
E・・・イート
S・・・スリープ(よく眠る)
S・・・スマイル(笑う患者ほどなおりが早い)
どれも楽しむこと遊びに通じることばかりである。
心の余裕を得るためには、ここに挙げたような遊びを絶やさず実行すればいい。
そうすれば心の余裕が失われることがない。
オランダの歴史家、ホイジンガの「ホモ・ルーデンス」(人間は遊ぶ人)という指摘は、本当に人間が生きることの核心をついていると思う。
いつも遊び心を忘れないことが老化防止につながるのだとしたら‘遊ぶことは最良・最強のアンチェイジングということになりはしまいか。
遊ぶ相手が異性であれば、なお楽しい。
↓ 参考書籍
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