【コンプレックスを自分の力として生かす方法】
自分のコンプレックスを欠点を、ダメなものだから克服しようと努力する人もいれば、利点と表裏一体のものだから、それを使って強みに変えようとする人もいます。
成功者は強烈なコンプレックスの持ち主だとよく言われているようで、こうした人たちはコンプレックスをそのまま使って強みに変えていることが多いようです。
例えば、時間を守る人と守れない人について考えて見ると、どう考えても時間を守る人の方がメリットは大きいですが、ある研究によれば、時間を守れない人はクリエイティブということがわかっています。
研究では、「時計の文字盤を見ずに、1分たったらストップボタンを押す」という実験をしました。
時間を守れる人はだいたい57,58秒くらいで止めますが、時間を守れない人は平均して78秒くらいだったそうです。
なぜ、これほど1分を見誤るかというと、クリエイティブな人は、短い時間のあいだにもさまざまなことに注意を拡散させ、時間をカウントしている途中でも違うことを考えているからです。
時間を守るということだけを考えると、もちろん守るほうが有利ですが、クリエイティブなことに対しては時間を守らない人のほうがはるかに有利なのです。
日本の文化では、自分を社会のルールにあわせる教育を受け、みんなと違うところは直すように言われ、自分でもそうしようとします。
例えば、協調性がない場合、それは逆に言えば独自性があるということなのですが、自分の利点を活かすことができず、結局、当たり障りなく生きていくことになりがちです。
では、自分のネガティブな性格やマイナス面を、どのように読み替えて力に変えていけばいいのでしょうか。
私たちは、弱点と利点、弱みと強みというように分けて考えていますが、実はこれらは表裏一体です。
強みがたくさんあるということは、その裏に弱みもたくさんあるということです。
逆に、欠点やコンプレックス、弱みがたくさんあるということは、その裏に強みもたくさんあるということです。
ですから、自分を知ることで自分の強みがわかれば、それを活かせるだけでなく、その裏にある弱点も知ることができるのです。
そうすると、自分をしっかりコントロールできるようになります。
さらに、弱点がたくさんあることを知ると気が滅入るかもしれませんが、弱点の裏にある強みの使い道を理解することで、いい結果を手に入れることもできます。
まずは「自分」を知ること。内省(ないせい)することから始めましょう。「自分」を知り、理解しないと自分の強み、弱みを理解できません。まずは、「自分」とはどんな人間か、時間をかけて知ってください。
【欠点を「強み」に変える読み替え法】
自分の欠点が何の強みなのかわからないし、実際にどうすればいいのかわからないという人も多いと思います。
多くの人がメリットがなさそうだと思いがちな性格の表裏を「ネガティブな感情が最高を呼ぶ」という本を参考にして、具体的に見ていきましょう。
↓ 参考書籍
・怒りっぽい
怒りっぽいということは、裏を返すと「勇気を出しやすい」ということです。
人に怒りをぶつけるのは勇気を必要とする行動ですから、怒りっぽいということは勇気を出しやすい、性格だと考えられることがポイントで、さらに怒っているときは問題解決能力が上がっていますので、怒りっぽい人は問題解決能力が高いと読み替えることができます。
・怖がり
怖がりな人はしっかり準備をします。
怖いから確認も入念に行い、準備を怠りませんので「準備を怠らない、綿密な計画を立てることに向いている」と読み替えられます。
・恥ずかしがりや
「謙虚」と読み替えることができます。
・悲観的・マイナス思考
悲観的・マイナス思考な人と、楽観的・プラス思考な人を比べると、悲観的な人のほうが明らかに現実に即した予測を立てることができます。
楽観的な人はうまくいっているように見えますが、失敗しているのにうまくいっているように思い込んでいるだけです。
悲観的な人のほうが、物事を現実的に見る能力があります。
・不安症
不安になりやすい人は、集中力や警戒心が高いと言えます。
・落ち込みやすい
落ち込むということは、特定のネガティブなものに目が向いてしまうということです。
裏を返せば、将来、自分に大きな損を与える可能性のあるネガティブなものに、ほかの人が気づかないうちに早めに気づき、対策をとることができます。
ですから、「注意力が高い」と読み替えることができます。
・うつになりやすい
脳の損傷などがある場合は別の対策が必要ですが、うつになりやすい人のほうが物事の分析能力が高いことがわかっています。
アナリストやデータサイエンティストなど、分析系の仕事に挑戦するとか、自分の仕事について分析を取り入れるとうまくいく可能性が高くなります。
うつになりやすい人は、分析の勉強をしてみるといいかもしれません。
・新しいことに挑戦することが苦手
「継続力がある、忍耐力がある」と読み替えることができます。
・傲慢
「自信満々に表現することができる」と読み替えることができます。
・罪悪感を抱きやすい
罪悪感を抱きやすく、遠慮しすぎて発言できない人というのは、「論理観が強い」と読み替えられます。
時間を守れないという欠点も、クリエイティビティが高いとか、他人が時間に遅れても待ってられるので、「時間に寛容」と読み替えることができます。
物はいいようという感じもありますが、弱点の裏側にあるメリットを見つけて活かしていくことが大事なのです。
ただ、メリットを見つけても、それを活かさなければ、いつまでたっても周囲からは認めてもらえません。
逆にネガティブな部分をうまく使って活かしていくと、まわりはそれを認めるようになります。
つまり、自分の欠点を把握して、その裏にある強みを活かすことで、自分の強みを仕事につなぐことができるのです。
コンプレックスにしても、コンプレックスの先にしか強みはないことを理解して向き合い、それを読み替えて強みを活かしていけば、自由な人生を手に入れることができます。
コンプレックスのその先にやるべきことがあり、得意なことがあり、皆さんが求める自由な人生があるはずです。
そこでまずは、自分のネガティブな部分やコンプレックスを紙に書き出して理解してください。
「欠点を理解する」ことは私的に恥ずかしいです。書き出すなんて、もっと恥ずかしいですが、そんなことは言ってられません。まずは自身を知ることから。そして、それを「読み替え」して、自分にはこんな「武器」があるんだと理解しましょう。そして、それをどう活かすか考えましょう。
↓ 参考書籍
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