本当はみんな新しいアイデアなんて大嫌い

心理・思考・時間

「発想力が大事」といわれて、否定する人はほとんどいないでしょう。変化が激しくなった現代を生き抜くには、次々に新しいアイデアを生み出していく作業が欠かせません。

現代ではみなが口をそろえて「創造力を高めたい」と言います。「もっといいアイデアを出せ!」と上司から発破をかけられている人も少なくないでしょう。

その点で、誰もが「頭では」発想力の重要性を理解はしています。

ですが、多くの人が「心の底」では発想力を嫌っています。

ペンシルベニア大学で行われた「IAT」という実験で、「創造性への偏見」を調べてみました。

結果は

・ほとんどの人は「創造的なアイデアが欲しい」と口では主張したが、実際にはクリエイティビティを「嘔吐」や「毒」「苦痛」などの否定的な言葉と結び付けていた。

・7割以上の人は無意識下では創造的なアイデアを嫌い、すでに効果が確認された実用的なものを好んでいた。

・多くの人は、いかに新しいアイデアが正しくても、なかなかそれを受け入れることができない。

私たちのなかには、生まれつき「創造性」を嫌う心理が備わっており、新しいアイデアを心の底では遠ざけている、というわけです。この心理のせいで、多くの人は目の前に本当に新しいアイデアが現れても気づくことができません。人間の進化の過程を考えてみれば、当たり前の結果だとも言えます。

佐藤さん
佐藤さん

私の友人に「レザークラフト」を趣味でやっている人がいます。男性はみんなレザー好きなのは、皆さんご存じでしょう。彼は市販されているものや、有名ブランドのような「定番な形」にハマらず「オリジナル」のレザーの財布を作っていました。そんな彼に影響され私もクラフトを始めました。彼曰く「本当に自分に合ったモノ」を追求したら自分で考えて、作っていたそうです。←素晴らしい考え方です。

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私たちの祖先が進化した環境は、とても不確実性が固いものでした。狩りに出ればいつ猛獣に襲われるかもしれず、水を飲むだけでも感染症で命を落とす可能性すらあります。そんな状況では、積極的に新しいアイデアを試すより、昔ながらの伝統に沿った生き方を選ぶ方が、生存の確率は高くなったでしょう。なんのあてもなく、新たなオアシスを求めて旅立つよりは、私たちの祖先が進化した環境は、とても不確実性が固いものでした。狩りに出ればいつ猛獣に襲われるかもしれず、水を飲むだけでも感染症で命を落とす可能性すらあります。そんな状況では、積極的に新しいアイデアを試すより、昔ながらの伝統に沿った生き方を選ぶ方が、生存の確率は高くなったでしょう。なんのあてもなく、新たなオアシスを求めて旅立つより手近な狩場を大切にした方が得策なのです。

このような環境で進化を続けているうちに、私たちのなかには、自分でも知らぬうちに創造性を嫌うようなシステムが備わりました。

誰の中にも、無意識にクリエイティビティを恐れる気持ちが眠っているのです。

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「いまの発想力に関する研究は『いかに新しいアイデアを生み出すか?』というポイントばかりを調べている。しかし、その前に私たちは『いかに新しいアイデアへの恐れを乗り越え、創造性を受け入れるか』を考えていく必要がある」

人間は新しいことを嫌う生き物なので、手始めに私たちはクリエイティビティへの恐怖を受け入れる必要があるわけです。

佐藤さん
佐藤さん

私の場合ですが、7割程度考えて、実行・行動して修正してを繰り返していると思います。遊びでも仕事でもこの「サイクル」を回して「時間を無駄にしない」をどこかで考えているような気がします。完璧じゃないので失敗は多いですけど、その分成功にたどり着くのは早い気がします。

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