時間を忘れて熱中する

心理・思考・時間


「Growing Young」 ー 若々しく年齢を重ねることこそ、私(著者)のライフスタイルです。


人は、夢を持ち続け新しい夢を見続ける限り、いわゆる「年をとる」ことはありません。


私は、いつもワクワク、ドキドキ、夢中になって生きているうち、気がついたら70歳を超えて、なお現役で、気力体力ともに充実しています。


まだまだやりたいことがたくさんあり、それを実現できると信じているので、心も体もすでに未来へと飛んでいます。


第二の人生では、どのような生きがいを持っているかによって、日々の充実度が大きく左右されます。


学問、スポーツ、文化芸術、 あるいは趣味、娯楽など、何であれ時間を忘れて熱中できるもの、心から打ち込めるものを持っている人ほど、人生の黄金期をより謳歌できるのです。


しかし、「自分はまだ若いから大丈夫だ、定年まで時間はたっぷりとある」・・・そんなふうに、のんきに構えている人はいませんか?


もしそうなら、後で取りかえしのつかないことになる前に、今から準備を進めておくのが賢明です。


若い頃にどれだけ行動力のバネを鍛えておくかによって、後に迎える「黄金の二十年」が決まってくるのです。



ところで、みなさんは「恐怖のワシ族」という生き物を知っていますか?


それは、趣味なし、娯楽なし、生きがいなしと、ないないづくしの悲しき中高年男性のことです。


「恐怖のワシ族」の大多数は、若い頃はなかなかヤリ手のビジネスマンでした。


仕事に打ち込み、家族を養い、お金のかかる趣味や遊びはあえて敬遠し、ひたすらまじめに、堅実な人生を歩んできました。


そんな彼らも今では定年退職し、悠々自適の生活を送っています。


さしあたってお金に困ることはないし、自由になる時間だっていくらでもあります。


しかし、何かが足りない。


そう、時間を忘れて熱中できるものが何ひとつとしてないのです。


当然、毎日は無為のうちに過ぎていきます。


そんな彼らとは対照的に、奥様方のほうは毎日忙しそうです。


マメに家事をこなし、ご近所づきあいも手ぬかりなく、それに加えて、趣味のダンスやフラワーアレンジメント、あるいは英会話、カルチャー講座などにイソイソと出かけ、そこで知り合ったお仲間たちと楽しそうにおつきあいをしています。


まるで第二の青春時代を謳歌しているかのような、実にいきいきとした奥様方です。


これもみんなお父さんのおかげ、と思っているからでしょうか、出かける前には一応は遠慮がちに、こんなセリフを忘れません。


「お父さん、夕御飯はできているからチンして食べてね。あんまり遅くならないうちに帰ってくるから」そんな日々が続くうち、彼らはとうとう「恐怖のワシ族」と化してしまいます。


まるで子どものように奥様の後をついてまわり、「ワシも行く」と言う。


奥様が内心どれほど迷惑に思うかなど、「恐怖のワシ族」の関知するところではないようです。


これは実際によくある話です。


決して冗談でも、笑い話でもありません。


それじゃ何か趣味や生きがいを見つければいいのかというと、そこにもまた問題があります。


中高年になってから物色し、探し当てた遊びや趣味は、案外長続きしないことが多いのです。


そこでひとつ提案があります。


誰もが子どもの頃に持っていた「心の中のおもちゃ箱」を引っぱり出し、その中に隠されている「遊びの原点」を再発見するのです。


おもちゃ箱には、みなさんの過去だけでなく、未来もたくさん詰まっています。


みなさんが幼い頃や学生時代に好きだったこと、夢中だったこと、しかし、おとなになってからは多忙のため果たせなかったことを、「黄金の二十年」にこそ思いきり堪能するのです。


私は自分のおもちゃ箱から写真とヨットを探し当てました。


ともに学生時代はそれなりにやっていたのですが、仕事人生が始まってからは思うように続けられなかったのです。


しかし今では、ちょっとした時間を見つけてはカメラ片手に世界中を旅しています。


写真集も数冊出版し、セミプロの仲間入りを果たしました。


そして、週末は必ずヨットで潮風にあたっています。


みなさんのおもちゃ箱にも、黄金の二十年の決め手となる宝物が必ず眠っているははずです。


しかしだからといって、「イザとなったら心のおもちゃ箱を探せばいいのか」と安心するは、とんだ大間違いです。


子どもの頃から好きだった大型バイクを買ったはいいが、もはや体力がなくて乗りこなせない。


大切にガレージにしまっておき、たまにオイルを注いだり、磨いているだけ。


野球選手になりたいと思った時期もあったのに、長年の運動不足ですっかり足腰が弱ってしまった。

たまにヒットを飛ばしても、走りが遅いので必ずアウトになってしまう。



これでは、ときを忘れて心から楽しむどころではないでしょう。


自分にいらだち、ますますしょげかえってしまうのがオチです。


そうならないためにも、三十、四十代から体を鍛えておくことが肝心なのです。


たとえ大型バイクを乗り回す余裕がなくても、野球チームに参加する時間がなくても、いざそれができる段になってあわてないだけの体力づくりを心がけることです。


オプティマルエイジングは、若い頃からオプティマルヘルスを実現し、維持することの積み重ねによって為しえる、という話を思い出してください。


三十代でも四十代でも、その年齢のオプティマルヘルスを実現していかなければ、五十代、六十代におけるオプティマルヘルスは難しいのです。


たかが趣味、娯楽、遊びだろうと、軽く考えるのは禁物です。


後で地団駄ふまないよう、そして充実した素晴らしい「人生の黄金期」を迎えられるよう、あなたも今すぐ準備を開始してください。 


↓ 参考書籍

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