【時間を管理することが成長を妨げる】
第3の習慣は「最優先事項を優先する」。
ありふれた指摘のようだが、実は多くの人がその意味を誤解していそうです。
それは「時間を管理する」という発想にとらわれてしまっているからです。
時間を管理しようとする人は、スケジュール表に隙間なく予定を入れて、すべてを消化しようとします。
効率的な毎日を送ることで、バランスがとれ、充実した生活を手に入れられると信じているからです。
ですが、スケジュール重視だと、大事な作業でも「時間が来たら終了」となり、重要な事柄がいい加減に済まされてしまうこともあります。
そして、スケジュールに空白があると、そこを「何をしてもいい時間帯」と勘違いし、自分の人生の目的と無関係な自由時間をダラダラと過ごしてしまいます。
時間は自分の意志に関係なく刻々と進むもの。
管理しようとしてもできるものではない。
管理すべきなのは、「口最優先事項を優先する」という、行動の順序だ。
【緊急ではないが重要なことが人生の栄養になる】
行動の順序を考えるには、人間の活動を重要度・緊急度で分類した4領域で整理すれとよいです。
緊急度は「すぐに対応を迫られるかどうか」、重要度は「人生の目的や価値観にとって重要かどうか」。
多くの人は、第1領域の活動に時間を費やします。
緊急で重要だから当然です。
だが、忙しく疲れもたまるので、長続きはしません。
そのため、ムダな第4領域の行動に逃げ込みたくなる。
人生を充実させるには第2領域により集中することが必要です。
ここには成長に役立つ活動や、将来第1領域に入ってくる事柄への準備活動が入ります。
第2領域を増やすには、第3・第4領域を減らすのがいい。
緊急性が高い第3領域を減らすのは、難しいが、そんなときは、自分が中心に置いた原則を思い出す。
そうすれば、迷いなく誠実にノーと言えますよね。
【スケジュールは「役割」と「目標」で考える】
システム手帳や予定アプリなど、時間でスケジュールを管理するツールは世の中にたくさんあります。
だが、こうしたツールのほとんどが、行動の順序をマネジメントするためには役立たないそうです。
では第2領域にある事項は、どうすれば実行することができるのでしょうか。
スケジュール表の埋め方では、まず自分の役割を書き出すことから始まります。
人間にはいろんな役割があります。
父親、職業人、自己管理など見直してみよう。
次に、役割ごとに1週間の目標を2~3設定します。
目標は、後回しになりがちな第2領域に入るものを極力選ぶようにします。
そして、この先の1週間で目標を達成する活動をスケジュールに入れる。
月間や年間の予定表を確認しながら、ある事項については来週以降に回すなど、柔軟な設定をする。
設定した結果、空白の時間が残っても問題ありません。
実際に時間が空いても、第2領域の行動に使うようになるからです。
【予定をこなすことが目的ではない】
スケジュール表は、1週間の始まりの朝に、必ず確認する。
優先事項を優先した生活の意識を高めるためです。
当然、スケジュール表通りに行かないことも起こります。
長引く会議につきあうべきか、習いごとを休むべきかなどの判断が必要になります。
時間管理にこだわる人だと予定重視になってしまうが、1週間の目標が明確であればそうはなりません。
自分の役割と目標を改めて思い出すことで、自信を持っていま何を優先するべきかを選択できます。
その結果、消化できなかった予定がたくさん出てくることもあるでしょう。
だが、問題はありません。
時間ではなく、大事なことを優先したマネジメントの結果だからです。
急ぎの用事から対応する人生は、常に時間に振り回されて終わります。
だが、優先順位に基づいて毎週を計画し、実行する力を育成すれば、自分の人生を生きることができるようになるでしょう。
↓ 参考書籍
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