「成功する人は笑顔で周りを明るくし、成功しない人は笑いの価値を低く見積もる」
「笑いは人を結びつける。どんなに相手とのあいだに距離があっても、社会的な立場が違っても、大笑いしているときにはまったく関係なくなる。笑いはデモクラシーなのだ」
ジョン・クリークス(イギリスのコメディアン)
笑いはあなたの命を救います。
おおげさに聞こえますが、「笑い」は免疫力が高まるだけでなく、ほかにも体にさまざまな良い効果をもたらすことがわかっています。
・脳の働きが活性化
脳の海馬は、新しいことを学習するときに働く器官。
笑うと活性化されて、記憶力がアップします。
また、「笑い」によって脳波のなかでもアルファ波が増えて脳がリラックスするほか、意志や理性をつかさどる大脳新皮質に流れる血液量が増加するため、脳の働きが活発になります。
・血行促進
思いきり笑ったときの呼吸は、深呼吸や腹式呼吸と同じような状態。
体内に酸素がたくさん取り込まれるため、血のめぐりがよくなって新陳代謝も活発になります。
・自律神経のバランスが整う
自律神経には、体を緊張モードにする交感神経とリラックスモードにする副交感神経があり、両者のバランスが崩れると体調不良の原因となります。
通常起きている間は交感神経が優位になっていますが、笑うと交感神経が促進し、その後急激に低下することにより、リラックス効果をもたらすので、交感神経とのスイッチが頻繁に切り替わることになり、自律神経のバランスが整います。
・筋力アップ
笑っているときは心拍数や血圧が上がり、呼吸が活発となって酸素の消費量も増え、いわば「内臓の体操」の状態。
静かに過ごすより笑っているほうが、カロリーの消費量が多くなります。
さらに、大笑いするとお腹や頬が痛くなるように、腹筋、横隔膜、肋間筋、顔の表情筋などをよく動かすので、多少ながら筋力を鍛えることにもなります。
・幸福感と鎮痛作用
笑うと脳内ホルモンであるエンドルフィンが分泌されます。
この物質は幸福感をもたらすほか、「ランナーズハイ」の要因ともいわれ、モルヒネの数倍の鎮静作用で痛みを軽減します。
・糖尿病患者の血糖値が低下
2型糖尿病患者を対象に、血糖値を測定する実験を行いました。
1日目は糖尿病に関する講義を、2日目は漫才を聴いてもらうと、1日目の空腹時血糖値と食後血糖値の差は平均123mg/dlだったのに対し、2日目は平均77mg/dlでした。
笑いが血糖値を下げたのです。
・リウマチ患者の痛みが軽減
関節リウマチ患者に落語を聴いてもらい、その影響を調べたところ、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾール値が基準値の範囲内まで下がり、リウマチを悪化させる物質が劇的に下がりました。
さらに、体が楽になったり痛みが軽い状態が続いたなどの成果を得ました。
・がんへの抵抗力を高める免疫力がアップ
男女18人を対象に、漫才や落語を見た後のNK細胞(リンパ球に含まれる免疫細胞)の活性と免疫力に関わるリンパ球を調べる実験が行われました。
NK細胞は14人が上昇し、免疫カのバランスを示す指標値についても、ほとんどの人が正常範囲に近づきました。
など、様々な健康効果を促すことが明らかになっているのです。
笑いは伝染します。
ユーチューブにロンドンの地下鉄で行われた面白い実験の動画が投稿されています。
サクラである乗客の1人が突然、こみ上げる笑いをこらえきれないかのように、大笑いを始めます。
すると、周りの乗客は、なぜその人がこんなに楽しそうにしているかも知らないまま、つられて笑い始めます。
人は、幸せそうで、前向きな人に自然にひきつけられるのです。
つまり「笑うことは良いことであり、人をひきつけます。まじめな話として、健康のために日常的に笑いをもっと取り入れることを考えましょう」。
アニマル浜口さんは、自身の健康のために、そして周りの人たちを幸せにしていたんですね。
【笑いを増やすための練習をする】
日々の日常の中で、もっと笑いを増やしていきましょう。日頃はあまり笑う機会がないという人は、次のことを意識して取り組んでください。
・リラックスし、他人に対してポジティブな態度をとることを心がける。相手の話を聞くときは微笑む。
・毎日の暮らしの中に、面白く楽しい気分が味わえる瞬間や休憩手段を探す。
・コメディ映画を見る、ジョークの本を読む、楽しい体験を積極的に求める。
あなたの幸せな気分を奪うものが何かを把握しましょう。
人を暗い気分にさせるような人たちと過ごす時間を減らし、相手のせいであなたの気分が沈まないようにします。
【周りがそうでなくても、前向きな態度をとる】
周りの雰囲気に流されず、ポジィティブなと態度が取れる人間になりましょう。
誰かが落ち込んでいても、あなたが笑うことで、その場の雰囲気が明るくなります。
日常生活の中では、楽しく幸せな気分を表に出しにくい状況もあります。
しかし、堅苦しく、重苦しい雰囲気のとき、人は誰かに笑いで緊張を解きほぐして欲しいと思っているものです。
「私は笑われるのは嫌いですが、笑わせるのは大好きです」
みなさんはどうですか?
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