【男らしさは足元でわかる?】
高村薫の著したベストセラー『マークスの山』『照柿』『レディ・ジョーカー』に登場する有能な刑事、合田雄一郎は白いスニーカーがトレードマーク。
刑事は底がすり減った革靴と相場が決まっている中で、真っ白に洗ったスニーカーを履いて有能ぶりを発揮する合田に、ほかの刑事たちは嫉妬します。
白いスニーカーを履いた合田は、旧態依然の警察に対するアンチテーゼの役割を果たしています。
靴といえば、俳優の石田純一さんも印象的です。
彼は常に素足に靴を履くそうです。
スニーカーならともかく革靴まで素足だなんて、と思うでしょう。
おしゃれ上手な石田さんが選ぶ上質な革靴だからこそできることなのでしょう。
靴を脱いで畳の上で生活してきた日本人には、なかなかできない履き方です。
優男に見える石田さんですが、このこだわりを見ると自分の信念を曲げない骨太な性格もうかがえます。
このように、履いている靴に、その人の性格が強く表われることがあります。
特に男性は、女性のようにいろいろなデザインの靴を履いて楽しむ人はごく少数。
それだけに、いつも履いている靴が性格判断の重要なアイテムになります。
【ひもつき靴派は、いつも安全策を選ぶ人】
以前はスーツに合わせる革靴といえばひもつきが当たり前でしたが、最近はすっと履けるひもなし靴の人気が高いようです。
ひも靴はひもを調節することで自分の足に合わせられるように作られた靴なので、靴の脱ぎ履きの度にひもをゆるめたり結んだりする必要があります。
ただ、靴を履きっばなしの外国ならともかく、日本のように一日に何度も靴を脱いだり履いたりする環境では、ひも靴は面倒だと思うのも当然です。
日本では、ひもを結んだまま脱ぎ履きする人も多く、また最近では飾りとしてひもをくっつけた靴も多く登場しています。
靴のひもを結ぶのが面倒なら、ひもなしの靴を選べばいいのにと思うのですが、面倒でもひも靴を好んで履く人がいます。
こういう人は「しつかり結んでおかなければ不安」という心理が働いているのです。
靴が脱げてしまうかも、という不安ではありません。
自分の感情をひもでしばっているのです。
こうして感情を抑制するのは、世間のルールや常識からはずれないことを望んでいるからです。
冒険したいと思っていても踏み切れない人や、迷いながらも安全策を選択する人。
こんな人は、飾りでもひもつき靴を好みます。
上司の命令に忠実に従うのも、このタイプです。
【性格は男っぽいカジュアル靴派】
ひもつき靴を好んで履く人とは逆に、いつでもおしゃれなカジュアル靴を履く人がいます。
組織の中では他人と同じサラリーマンらしい格好をしていないと、「軟弱者」とか「あれで仕事ができるのか」と白い目で見られがち。
それでもカジュアルな靴を選んで履くのは、自分にとっての機能性や実用性を優先しているからでしょう。
無難に事をすませるのではなく、必要なものを見極めて実行する力があるといえます。
外見的には世間でいう「きちんとした格好」に合っていなくても、中身は意外と骨っぽく、信頼のおける人物だったりします。
ただ、職場の和に対する配慮に欠けたり、自分の考えだけで暴走したり、周囲が振り回されることもありそうです。
↓ 参考書籍
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