【お互いに納得できる】 創造的な第3の案で共感と成果を手に入れる方法

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【シナジーの本質は、「違い」を尊重すること】

第6の習慣は「シナジーを創り出す」。

シナジーとは、個別のものを合わせて個々の和より大きな成果を得ること。

コヴィーはシナジーを「人生においてもっとも崇高な活動」と見なす。

それは、シナジーを創り出せば、いままで存在しなかった新しいものを生み出せるからだ。

シナジーの本質は「違いを尊重すること」にある。

だが、多くの人が、自分と違うものには否定的になりがちだ。

年齢や職業が違うだけで、コミュニケーションを諦める。

異性や同僚とうまく行かないと、相手の間違いのせいにする。

そのほか、育った環境、文化など、挙げればきりがない。

そもそも人は、違う経験をし、違う人生を生きているのだから、考え方や見方は違って当たり前。

人との違いは率直に認め、自分の弱点を相手にあえて見せるくらいの方がいい。

自分の考え方や能力の限界を認め、相手の長所から学ぶ。

こんなふうに相手との「違い」を尊重するようにしよう。

【シナジーの成果は妥協よりもはるかに大きい】

人との相違点に価値を見出せない人がとりがちなのが「妥協」だ。

妥協では、個々の力の和よりも小さな結果しか得られない。

上図の2つの三角形は、AさんとBさんが共同作業を行うイメージ。

右が妥協を示したものだ。

妥協とは、2人が「まぁ、いいか」と、重なり合う部分のみに合意して満足したときに生まれる。

重なり合う部分の大きさは最大でも1+1=2。

普通はそれよりはるかに小さいことが多い。

一方、その左は、シナジーを示したもの。

2つの三角形の外側の辺を伸ばしていくと、新しく大きな三角形ができる。

2人が能力をそれぞれ発揮し合うことで、大きな成果が生まれるのだ。

シナジーが起こると、当初の三角形にはなかった部分が生み出される。

これが「第3の案」。

妥協よりもはるかに大きな成果をもたらす共同作業の産物だ。

【コミュニケーションの度合いがシナジーのカギ】

シナジー誕生のカギを握るのは、コミュニケーションの深さ。

そのレベルは、下図の3段階に分けられる。

信頼度も協力度も低い場合は、「防衛的コミュニケーション」。

お互いに守りに入り、自分が損しないことだけを考えるため、結果は、WinーLoseあるいはLoseーWinで終わる。

信頼と協力がやや高まると「尊敬的コミュニケーション」になる。

ある程度の相互理解は生まれるが、共感による傾聴には至らないため、解決は妥協によってなされる。

だが、信頼と協力の度合いがもっとも高くなると「シナジー的コミュニケーション」が生まれる。

それぞれの相違点について深く理解しあい、個々が挙げる成果より大きな成果を生み出せる段階だ。

【第3の案を生むには忍耐がいる】

シナジー的コミュニケーションでは、「第3の案」が生まれる。

第3の案とは、どちらも当初は考えていなかった案のこと。

それは、対立する意見の「どちらをとるか」ではなく、両者の意見を活かした新しい案。

双方が得をするWinーWinだ。

とはいえ、シナジー的コミュニケーションを実践するのは難しいと感じる人もいるだろう。

他人の批判ばかりする同僚。

強引に意見を押し付けてくる上司。

自己主張ばかりする友人。

そんな相手の相違点を尊重する気持ちになどなれない。

共感するのは無理、と考えてしまうからだ。

しかし、だからといって妥協を選ぶのは危険だ。

妥協は、相手の無神経さ、愛情のなさを認めたことになり、後の争いの種になる。

たとえどんなに相手と衝突することになっても、自分は自分の原則を守る。

自分の人生をどう生きるかは、自分の問題だ。

どんな相手に対しても違いを尊重してシナジーを創り出せる。

そう信じて、根気よく人と接するからこそ、第3案に到達できるのだ。

【あらかじめ失敗を想定して許せるように準備する】

人生においてさまざまな挑戦をし、成功している人がいる一方で、挑戦したいことはあるのに、挑戦するのが怖くてなかなか踏み出せないという悩みを抱えている人も多いようです。

挑戦することがなぜ怖いかというと、結局、失敗するのが嫌だからです。

多くの人は失敗したくないので、失敗しない方法を探そうとしますが、新しいことにチャレンジする以上、失敗はつきものです。

では、必ず失敗があるという状況のなかで、どうすれば挑戦することができるのでしょうか。

ここで大切になるのが、失敗許容力、つまり、自分の失敗を許すことができるかどうかです。

自分の失敗に対する抵抗をなくし、失敗を恐れない感覚を保つにはどうすればいいか、失敗許容力を鍛えて、失敗しても大丈夫だと思えるようになり、自然と挑戦する量が増えていくプラスのループをつくるにはどうすればいいかを考えます。

佐藤さん
佐藤さん

学校教育では「失敗しない方法」「失敗は恥ずかしい」「失敗してはいけない」という教育をしています。失敗に学ぶことは多々あり、失敗から「成功」に繋がること理解して、チャレンジして欲しいです。

多くの人は、失敗したときに何が起こるかわからないからこそ、恐怖を感じます。

たとえば、幽霊は正体がわからないから怖いわけで、正体がかっきりわかれば怖くないはずです。

つまり、恐怖の正体を見つけることがとても大切なのです。

【失敗を次ではなく、いま活かすために】

よく、「失敗を次に活かしましょう」といいますが、次に活かすよりも、今それを使うべきだと思います。

その失敗のなかに利用できるものや新しい発見、「大きな可能性」があるかもしれないからです。

そして、その「大きな可能性」のなかにチャンスがなるかもしれません。

また、失敗許容力を鍛えるには、自分が何に失敗したのか、どういうことに悩んでいるのか、何につまずいているのかを人に打ち明けたり、紙に書き出したりしましょう。

自分が何に失敗して、何に悩んでいるかがわからないと、それを改善することはできません。

人に話したり紙に書き出したりすることで、そこに目を向けることができるようになります。

そして、自分の弱さを受け入れるために、悩みや失敗を人に打ち明けたり紙に書いたりすることを習慣にしてください。

人に弱みを見せてはいけないと考えるのではなく、自分の失敗や悩み、苦しみを言葉にし、自分を変える練習をしていきましょう。

人に弱みを見せずに見栄を張ることも、確かに大事なことでもありますが、自分の悩みを理解したうえで人に弱みを見せないようにすることと、自分の悩みはよくわかないけれど、それを人に見せたくないということはまったく違うことです。

たとえば、アップルの創業者スティーブ・ジョブズはつねに強いリーダーシップを発揮し、ある意味、暴君のようにいわれていましたが、自分が何に悩んでいて、今の商品にどんな問題があるのかを理解したうえで考えていたので、すごい製品をつくることができたのです。

ただの強がりから人に弱みを見せたくない人は、何が問題なのかわかっていないのに、何となく弱いと思われることが嫌だと考えているだけです。

自分の本質に目を向けないのは、とても危険だといえます。

「弱み」と「弱さ」は違うことです。

「弱み」とは自分の中の弱点や改善すべきところですが、そこに目を向けて改善することができれば、強くなれます。

弱みに目を向けて、それを受け入れることができないのが「弱さ」です。

自分の弱みをきちんと向き合い、人に悩みを打ち明けられる人は強いです。

多くの人は、失敗したり、挑戦した結果ダメだったりした場合、そこでゲームオーバーだと考えてますが、私たちの人生は基本的に、「多くの人は、失敗したり、挑戦した結果ダメだったりした場合、そこでゲームオーバーだと考えてますが、私たちの人生は基本的に「続く」だということを覚えておいてください。

人生のチャレンジが終わるときは死ぬときですし、極端に言えば、死んでもまだ続くと考えることもできます。

もし、あの世があって、あの世に行ったとしたら、そのときこの世に戻る方法を考えればいいわけです。

つまり、つねに次を考えることが大切なのです。

「失敗したらもうだめだ」ではなく、「まだうまくいっていないだけだ」「まだ何かが足りないだけ」「まだ必要なものがそろっていないだけ」「まだ工夫が足りないだけ」と考え、つねにゲームオーバーにしないことが大事です。

経験値がまだ足りないでけだと考えることによって、挑戦する回数が増えていき、それによって結果的に成功をつかむ可能性が高くなるのです。

また、失敗を強みに変えるには、楽観的な思考を身につけることが大事です。

↓ 参考書籍

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