みなさんのなかには、ダイエットに関心がおありの方が多いことでしょう。
何度もチャレンジしているけれど、いつも最後には食欲に負けて食べちゃって、一向にやせられないという方もいらっしゃるかもしれません。
そういう方々にお聞きしますが、みなさんは、どうして食欲に負けてしまうのか、その理由をおわかりですか?
それは、脳の欲求を抑えられていないからです。
脳は、チャンスさえあればより多くの食べ物を詰め込もうとします。
ポテトチップスをつまんでいるうちに1袋空けてしまったり、もう満腹であるにもかかわらずデザートを注文してしまったりするのが典型的な例。
脳という器官は基本的に欲張りであり、脳の欲求に従っているとついつい食べ過ぎてしまうもなのです。
また、そういった欲求を無理に抑えつけていると、脳はストレスをため込んで、かえって食べたいという気持ちを大きくふくらませてしまいます。
ですから、最終的に食欲に負けてしまうわけです。
著者は、脳に従っている限り、ダイエットは成功しないと思っています。
ダイエットを成功させたいなら、脳ではなく、「腸の声」に従って食べるようにしないとダメなのです。
そもそも、脳と腸とでは、「食べる」ということに対するスタンスがまるで違います。
脳はより多くの食べ物を体内に取り込もうとします。
一方、腸は、必要以上の食べ物を体内に取り込むのを避けようとします。
腸は、生命を維持していけるだけの適量の食べ物が定期的に入ってくればそれでいいというスタンスです。
もし、大量に食糧が入ってきてしまうと、腸や腸内細菌はそれだけたくさん働かなければならないわけであって、そういう過剰労働はなるべく避けたいのです。
また、脳の大好物は、炭水化物や甘いものなどの糖質です。
糖質が分解されてできるプドウ糖はわずかな時間で脳に届きます。
ブドウ糖が届くと、脳は「おいしい」と感じ、その快感を記憶します。
とりわけ、脳がブドウ糖を欲しがるのは、疲れているときやストレスがたまっているときです。
そういうときに、無性におにぎりやチョコレートが食べたくなる方も多いことでしょう。
ただ、脳の求めるままに炭水化物や甘いものを食べていると、てきめんに太ります。
体内のブドウ糖は一部はグリコーゲンとして蓄えられますが、余ったブドウ糖は中性脂肪に変えられて体のあちこちに体脂肪としてストックされることになります。
さらに、糖質を中心とした食事をしていると、血糖値が急上昇・急低下しやすくなり、急低下した際に食欲が高まってドカ食いをしやすくなります。
そして、ドカ食いも体脂肪蓄積の大きな原因のひとつになります。
腸内細菌の大好物は、野菜、きのこ類、海藻類などの食物繊維や、納豆、漬物などの発酵食品です。
食物繊維や発酵食品が腸内で分解されると、短鎖脂肪酸という物質がつくられることがわかっています。
この短鎖脂肪酸が増えてくると、腸壁が刺激されて便通がよくなったり、脂肪が取り込まれにくくなったりするようになり、やせやすい体内環境へとシフトしていくようになるのです。
要するに、脳で食べていると、炭水化物や甘いものを多く摂りがちになり、しかも、食欲に衝き動かされやすく、たくさんの量を食べてしまい、どんどん太るような方向へ流されていってしまう。
でも、腸で食べていれば、食物繊維や発酵食品を多く摂るようになり、しかも、食欲が安定して、少しの量を食べるだけで満足できるようになるので、理想的な体重や体形を維持しやすくなるわけです。
ですから、ダイエットを成功させたいのであれぱ、脳の声ではなく、腸の声に従って食べるようにするべきなのです。
たとえば、目の前の料理に箸をつけるときや、もう一口、もう一品食べようかというときに、おなかに手を当てて腸の声に耳を傾けてみてはどうでしょう。
そして、「腸は本当にこれを食べたがっているのか」「腸は本当にもう一口、もう一品欲しがっているのか」とお伺いを立ててみてはいかがでしょう。
きっと、そうやって普段から腸にお伺いを立てていれば、「腸の声に従って食べる」という感じがつかめてくるのではないでしょうか。
もっとも、おいしそうなごちそうを前にすると、どうしても脳の衝動的食欲が頭をもたげてきてしまうものです。
このように、食事を前にしたときは、しゃしゃり出てくる脳の声をできるだけ抑え込み、腸の声にできるだけ耳を澄ませて、その声を拾い上げていくようにするといいでしょう。
座禅や瞑想をするときのように、自分の「内なる声」に耳を傾けていくような、ちょっと仏教的な姿勢を意識するといいかもしれません。
普段からこういう心の習慣を持っていると、次第に「食欲に揺らがない自分」ができてくるものです。
さらに、だんだん慣れてくれば、腸の欲している食べ方のペースや量がつかめるようになるでしょう。
それがつかめれば、必要なものを必要なだけ食べて、それ以上は欲しがらない感覚を身につけていくことができるはずです。
そして、この感覚さえつかめれば、ダイエットの成功は間違いありません。
みなさんも、ぜひ「腸で食べる感覚」を身に着けて、ダイエットを成功ヘと導いていってください。
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【年齢への思い込みを変えよう】
「ジョギングを始める前より、今は心身ともに20年は若返った!」
これは、当時50歳の私(著者)がよく口にしていた言薬です。
四十歳を過ぎてから毎朝約40分のジョギングをするようになり、当初は500メートル走るのも精一杯でしたが、次第にその距離が延びるとともに体調が大きく変化し、2年もすると、10キロくらいは軽く走れるようになっていきました。
そして10年が過ぎ、50歳を超えた頃、なんと実年齢より20年も若い30歳の心と体に若返ったと宣言していたのです。
71歳になる現在も、朝のジョギングは欠かしません。
いえ、楽しくてやめられないのです。
そして、週末はヨットです。
私の人生はヨット抜きには語れないほどのヨット好きで、現在所有しているのは四艇目になります。
将来80歳現役で乗るべく特別注文したオーダーメイドのヨットで、土日ともなると決まって若いクルーたちとともにクルージングを楽しんでいます。
このように私の健康や体力について自己紹介すると、たいていの人は「遺伝子が違うんだ」などとおっしゃいます。
しかし、そうではないのです。
私は特別な遺伝子を持っているわけではなく、年齢や若さについての自己像がスペシャルなのです。
私は生化学を専門基礎とする健康学者として、「80歳を元気に現役で送る」という考えはそれほど驚くような話ではなく、誰でもそう心がければ可能なことだと考えています。
その主張を「80歳現役論』という本にまとめ、世に送り出したのは、1978年のことでした。
出版当時はショッキングなタイトルがひとり歩きをして、ずいぶんセンセーショナルな話題をふりまいたものです。
しかし、それから三30年近くがたった現在の日本には、100歳以上の方々が約18000人いらっしゃいます。
二十数年前、百歳長寿の方が千人を超えたときには、百歳まで生きる稀な人がこんなにもたくさんいるといって大きなニュースになったものです。
しかし一万人を超える頃から、もうそれほど騒がれなくなりました。
アメリカの人口動態統計は大変よくできていて、驚くべき事実を教えてくれます。
それによると、今から約200年前の1797年、アメリカにおける平均寿命は27歳でした。
その100後の1897年になると、平均寿命は48歳と約2倍の延びを示しています。
さらに百年後の1997年には80歳まで延びています。
つまり、人々の平均寿命が一世紀ごとにおよそ倍の長さまで延びているという事実が明らかにされているのです。
そしてまた、1995年に開かれた老化防止医学会では、こんな報告もなされています。
アメリカにはセンテナリアン(一世紀生きた人)が約七万人いること、しかも多くの人々が元気で、なお現役で活躍していること、などです。
そうした経験値を踏まえて、2004年にはセンテナリアンは14万人に、2047年には百万人になるだろうとの予測が発表されました。
また、2047年までには平均寿命が120歳から150歳に達するだろうという、驚くような予測も立てられています。
日本においても、百歳長寿の方々が十万人を超すのも、そう遠くないに違いありません。
そんな時代ですから、80歳を現役で通過するのも特別なことではなく、ごく当たり前のことに変わりつつあります。
私たちは、「人生100年の時代」を生きているのです。
しかし、現状をみると、日本の寝たきり老人はアメリカの約5倍もいて、人口比では約10倍にものぼります。
日本は平均寿命が世界一だといっても、あまり、自慢にならないのです。
アメリカが元気な高齢者を多数生み出した背景には、医療費が高いので病気になったら大変だという、ある意味で厳しい社会環境が影響しているのでしょう。
また、栄養補助食品(サプリメント)やホルモン療法などの研究と普及が、大きな効力を発揮していることも事実です。
適切なサプリメントとホルモン療法により、私たちはあと何十年も長く生きることができ、人生を二倍楽しめる時代に生きている、この事実をしつかりと認識しましょう。
そして、年齢や寿命に対する思い込みを変えるだけでなく、60歳を過ぎてなお、二度目の人生を手に入れられるのだという、楽天的な意識を持とうではありませんか。
人は「やれない」言い訳はたくさん思いつきますが、「行動する」「実行する」理由はなかなか、考えようとしません・・・。
それは「脳」が「楽」をしたい思考になるからです。
現代は簡単に「情報」を得ることができます。
「ダイエット」しかり、「健康」や「お金」「なりたい自分」「やりたい事」・・・どうすれば良いのか調べることができます。
あとは「行動」「実行」のみ!
長い人生を、自分らしく「楽しむ」為に「(悪い)脳」に支配されないように、少しずつ「行動」を積み重ねていきましょうね。
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